第175回
噛めば噛むほど味のある顔
「あなた、顔が左右対称じゃないわよ」
と数年前に人から指摘されたことがあります。
私は驚きました。
「私の顔は歪んでいる?
これは恐ろしいことだわ。」
と思い、その女性の話を聞き続けました。
「あなた、物を噛むときに、右の歯ばかり使っているでしょう。
左の筋肉が随分貧弱になってしまっているわよ。
ほら、右の頬の方が膨らんでいる。
顔が左右対称になっていないのよ。」
早速家に帰り、鏡を見てみました。
確かに、右頬の方がふっくらと発達しています。
食事の時も、よくよく考えてみると
右の歯ばかり使っていました。
きっと顔の右側の方が、血液の循環が良いのでしょう。
左側の歯を使わないということは
血液の流れが悪くなっているのです。
一つの顔の中で、血液循環の良い所と悪い所があるのは、
素人の私が考えても美容にも、
健康にも良くないと思います。
それにもしかしたら脳にも影響を
及ぼしているのかも知れないでは有りませんか。
左の歯の命令を受けている部分の脳は
全く発達していない可能性が有ります。
「この食べ物は固いな」とか歯からのメッセージが
全く脳に届いていないのです。
使わない脳は退化して行きそう。
「もしかしてあの科目が苦手だったのは、
左の歯を使っていなかったからではないか」
と自分の能力を棚に上げて考えてもみたりしました。
右の歯、左の歯をバランスよく使いながら
美味しく御飯を食べる。
よくよく考えてみると、当たり前なことなのに、
忘れていることは他にも有るかも知れません。
人の習慣は恐ろしいのです。
噛めば噛むほど味のある人というのは、
御飯を食べる時もそんなちょっとしたことを
気遣いながら食べているのかも。
それが長年積み重なって
「味のある顔」になるとしたら、
女性にとっても重要なポイント!
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