杉浦秀子さんが掘り起こしてくれる
日常に埋もれた美のヒント

第179回
人は一つのことしか出来ない?

最近つくづく思います。
人生は、あまりにも短い。
80歳を過ぎても元気に、
美しく働いていらっしゃる女性達は口を揃えて、
「趣味らしい趣味は有りません。
仕事が趣味みたいなもんですね。」
とお話をしてくれます。
お店を守って行くだけでも大変なこと。
「退屈だなんて言っている暇もありませんでした」
という方も見えました。
しかも、女性は家事もあります。
美容院に行ったり、少しお買い物などと言っていると
直ぐに時間が過ぎてしまいます。
子供がいれば、学校の入学式だ、結婚だと
立て続けに問題は勃発します。
実際、自分のことを構う時間を作るだけでも
大変なことなのです。

私は今は音楽に関心がありますが、
他の事を何かやってみたいな、
と思うことも有ります。
けれど、実際にやり始めると
のめり込んでしまう性格なので
なかなか手が付けられなくなっています。
やはり、人は一つのことしか
出来ないのではないか、と思うようになりました。
簡単にかじることは出来ても、
それを長く続けるということは、
自分の持っている殆どの時間と
情熱とお金の三つを費やすことになります。

一方、日本橋「えすぺろ」の81歳の女性、
近所のお菓子屋さんの90歳の女性、
お二人とも気負いした様子は全くありませんでした。
勤め上げる、ということをしながらも
風になびくように、でもしっかりと
女性として当たり前のことを
普通にやっていらっしゃる。
もしかしたら、そういったことを続けることが
一番難しいのかも。


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