やがて本気で好きになります

第21回
「アドリブ」とは?(3)〜コード進行について

ピアノを思い浮かべてください。
右手が「メロディ」、
左手が「伴奏」。

これが一般的な、ピアノで曲を弾くときの役割分担ですよね。

伴奏をする左手の指は、メロディの流れに応じて、伴奏、
つまり押さえる音の配列を変えてゆきます。

簡単に言ってしまえば、これが「コード進行」です。
前回解説したとおり、和音の流れです。

もう一つ例を挙げてみましょう。
さだまさしや長渕剛などの
ギターを弾き語るシンガーを思い浮かべてください。

歌がメロディで、ギターから発せられる
♪ジャララーンという弦の音が「伴奏」ですよね。

彼らフォークシンガーは、自らが奏でるギターのコード、
そして、このコードの流れ(=コード進行)にあわせて
歌を歌います。

最近は、あまり夜の街では見かけなくなってしまいましたが、
昔は、飲み屋に出没する
ギターを背負った「流し」のおじさんがいました。

流しの人は、
その場の思いつきで(即興で)歌を歌うことがあります。
これは、あらかじめ決めてあるコード進行の流れにあわせて、
その響きに合うメロディに歌詞をのっけて歌を歌っているのですね。

多くは、「循環コード」と呼ばれる
簡単な4種類のコードで起承転結のある流れを下敷きにしています。
ジャズにも「循環コード」の曲は多くありますが、
一例として最もオーソドックスな例を挙げてみます。

C→Am→Dm7→G7

この4つのコードを延々と繰り返すのですが、
この流れがひとつの起承転結となっているので、
非常にメロディが乗っかりやすいのです。
ギターが弾ける人は、是非試してみてください。

鍵盤が近くにある人は、

         
    ファ   ファ
     

の順番で、和音を押えてみてください。
メロディはなくても、
このコード進行を何度も繰り返しているうちに、
メロディが生まれてきそうですね。

コード進行は、
メロディが乗る以前の骨組みのようなもので、
あとはこの上にメロディが乗るだけなのです。

ジャズのアドリブも、基本的には、この方法と同じです。

使われるコードは難しくなりますが、
発想としては、まず伴奏(コード進行)ありきで、
さて、これを下敷きにして、どう自己表現をしようかな、
というところからはじまるのです。

このことについては、
次回、もう少し詳しく解説します。

(つづく)


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2005年10月7日(金)

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