やがて本気で好きになります

第29
レッド・ガーランドのお薦めアルバム

前回、レッド・ガーランド(p)を紹介しましたが、
今回は、特に私が愛聴している
彼のアルバムを紹介したいと思います。

『ア・ガーランド・オブ・レッド』。
ジャズ入門者にも最適なピアノトリオのアルバムです。

シンプルで分かりやすい演奏が楽しめます。

ここでいう「分かりやすい」は、
「レベルが低い」ということではありません。

楽器の「役割分担」がハッキリしているため、
ピアノトリオというフォーマットが生みだす演奏の成り立ちが
明快なのです。

主役はあくまでピアノ。
べースとドラムはリズム担当に徹するという、
ハッキリとした役割分担。

ドラムとベースが気持ちよくリズムの土台を作り上げ、
それに乗っかったピアノが気持ちよく「歌う」という、
最もオーソドックスな
ピアノトリオのスタイルを踏襲しているのです。

ガーランドのピアノは非常に明快でシンプルです。

テーマの音数もセンス良く節約されているので、
初心者も十分にフレーズを耳で丁寧に追いかけることが出来ます。

そして、これが一番大事なことですが、
聴いていてとても気持ちが良いのです。

先日紹介した『グルーヴィ』も素晴らしいアルバムですが、
選曲のバランスに目を向けると
『ガーランド・オブ・レッド』の方に軍配があがると思います。

そしてブルースと、バラエティ豊かな選曲が光ります。
ジャズマンが好んで取り上げる演奏が目白押しです。

一枚のピアノトリオのアルバムに、
これだけの様々な曲をバランス良く曲が配列され、
なおかつ親しみやすい内容のアルバムは、
ありそうでなかなか無いのです。

地味なジャケットのアルバムですが、おススメしたい名盤です。
ガーランドのアルバムは
『グルービィ』しか聴いたことの無いという人は、
是非2枚目にどうぞ。

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『ア・ガーランド・オブ・レッド』
レッド・ガーランド

1.ア・フォギー・デイ
2.マイ・ロマンス
3.恋とは何でしょう
4.メイキン・ウーピー
5.九月の雨
6.リトル・ガール・ブルー
7.コンステレイション
8.ブルー・レッド


ジャケットの絵柄がいまひとつなので、買うのを躊躇っている人もいるようですが、
演奏はお墨つきです。

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2005年10月26日(水)

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