やがて本気で好きになります
第45回 チェット・ベイカーに続き、 彼の名はリー・モーガン。 連載第1回目で「恋人に射殺されたトランペッター」の話を “ジャズロック”として有名なヒット曲 彼の粋でイナセなラッパは多くのリスナーの心をくすぐり、 14歳でトランペットをはじめた彼は、 ほどなくしてニューヨークに出たところ、 ライオンは、経営者と同時に熱烈なジャズファンだったので、 ライオンは、短い間に何度も録音の機会を設けます。 リーダー作のみならず、 日本でも沸き起こった「ファンキー・ブーム」の火付け役は、 彼のトランペットには、スイートな歌心に満ちています。 くわえて、彼はカッコいい。 サックス奏者ソニー・スティットの彼女を奪って結婚したり、 一時期、ヘロイン中毒に陥っていた時期もありますが、 常にトランペットをプレイすることにおいては真摯で、 しかし、悲劇は、 『スラッグス』というジャズクラブに出演中だった彼は、 原因は女性をめぐる痴話喧嘩。 ヘレンの「私は銃を持っているのよ」に対し、 33年の短い生涯を駆け抜けたトランペッターの、 音も生き様もジャズそのもの。 彼の遺した数々の音源には、 ――――――――――――――――――――――――――――
彼の代表作にして、ヒット曲《サイドワインダー》が目玉のアルバム。 この曲は、ジャズロックのはしりとして有名ですが、同じロック調の曲だったら、私は、
を推したいですね。タイトル曲はもとより、ジャズ化された《月の砂漠》が聞きものです。
思いっきりファンキーでヒネりの効いたラッパを繰り広げる《モーニン》。 ジャズメッセンジャーのみならず、モダンジャズを代表する名盤中の名盤です。 また、彼はリーダー作だけではなく、 サイドマンとして参加したアルバムにもリーダーを喰うぐらいの、素晴らしいプレイをしています。 以下の名盤2枚がまさにその典型。 いずれも、テナーサックスがリーダーのアルバムですが、 リーダーのサックス奏者が、熱く吹きまくった後に登場するモーガンのラッパは、 たったの数音で、リーダーのプレイをかき消してしまうほどのインパクトを出すこともしばしばです。
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2005年12月2日(金) |
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