やがて本気で好きになります
第98回 ジャズに興味を持った方は、 評論家推薦のアルバムに耳を通してみるのも、 それは、自分の知っているアルバムや、好きなジャズマンを あるいは「この人は巧い表現をするなぁ」と感心してみたり。 聴きこんだジャズの量に比例して、 ジャズ本を読む楽しみも増えることでしょう。 たとえば、
では、サヴォイというレーベルに吹き込まれた チャーリー・パーカーの音色のことを 「タイトに引き締まった塩辛いような音色」と表現していますが、 うーむ、短い言葉で簡潔に パーカーの音色の特徴を捉えているなぁと思います。 パーカー嫌いの著者が書いた
では、 “ペンチで心臓を掴まれたような”という表現が。 なるほど、マイナスのニュアンスの表現だが、 これはこれでパーカーのことを巧く言い当てているなと思います。 ちなみに、この本では、ビリー・ホリデイの歌を “酔っ払い女がゲロを吐きながら路地裏をほつき歩く姿” を想像すると書かれています。 自分の好きなジャズマンを 氏と私の好みは正反対ですが、それはそれで、
には、マイルスに関してのオイシイ表現が盛りだくさん。 ミュート・トランペットのプレイに定評のあるマイルスですが、
には、さすが作家!と思わせる表現が満載。 特に、リー・モーガンのトランペットを 音と文字は別物。 もちろん、すべてのレビューがそうとは限りません。 しかし、少なくとも、今回、ここで取り上げた4冊は、 手前味噌ですが、私は、以前メルマガで、 自分の感じた音に共感してもらえる読者がいること。 |
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2006年4月5日(水) |
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