時代の美意識

第12回
美の仕事はエンドレス。だからおもしろい

私は若い頃から今に至るまで、
自分のやりたいことを一貫して続けてきました。
それは「人を美しくする仕事がしたい」ということ。
映像の現場でのヘアメイクの仕事、化粧品開発の仕事、
そして現在の仕事、
いずれも、形式は異なるにせよ
人を美しくすることがベースにあります。

でも美しさに方程式はありません。
なぜなら、その人それぞれに求める美しさは違い、
それぞれに美学があるからです。
その人にとっての美の頂点、
美学の最高峰を提案していきたいと思っております。

映像の現場にいた頃は、
それこそ
「どうしたら結果が出せるのか、どうしたらうまくなれるのか」、
葛藤と模索の毎日でした。
自分より年齢が上の女優や俳優、監督を相手に、
その人達の美意識をどこまで満足させられるのかが求められました。
結果がよければ認められるけど、
悪ければ仕事が無い厳しい世界です。

生き方も生まれも十人十色、求める美しさも十人十色。
ある人は眉さえきれいに描けていればいいと満足し、
ある人は上唇が厚いから
バランスよくリップラインが描ければいいと思っている。
そうした個人的な小さな要求に応えるところから、
最終的には着る服に合わせて髪形やメイクを考えるなど、
総合的な美しさの提供が必要とされる。
もちろん、最後は結果が全て。

現場で、幅広い年代の女優・俳優を相手に
そうした仕事をやって来て、
その後は一般の女性たちを美しくする仕事へと幅が広がりましたが、
「どうしたら結果が出せるのか」という探求は深まるばかりです。

片田舎の土地から一生出たことがない方もいれば、
世界各国を飛び回って海外暮らしの経験が豊富な方もいる。
さまざまな年齢の方たちがいる中で、
美しくなりたいとの思いを叶えて差し上げるには、
どうしたらいいのかと今でも模索しています。
方程式が存在しないということは、
決まった解法も存在しないということ。
一人ひとりが抱く美しさの定義に合わせて、
その方が考える美しさを満足させること。
それには何が必要かに答えを出し続ける事に、
私のメソッドがあります。

でも、どこまでいっても美を満足させる仕事に終わりはありません。
エンドレスだからこそ苦しくもあり、
また楽しくもあり・・・なのです。


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2009年6月18日(木)

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