時代の美意識

第29回
最近のささやかな幸せ

会社の近くに週2回、
さまざまな食材を乗せた小型トラックがやって来ます。
おそらく近県から来ているのでしょうが、
店主は元気のいいご夫婦。
数々の新鮮な旬の野菜や自家製のお漬物が売り物です。
たまに発砲スチロールからお魚が出てくることも。
白菜の漬物はとくに人気で、すぐに売り切れてしまうほどです。
そのご夫婦から、
「絶対においしい」とお墨付きがついたお米を買いました。

これが大げさでなくおいしい。

そのお米を最もおいしくいただくには…と考えて、
焼き魚との組み合わせでいくことに決めました。

私の最後の晩餐は、サンマの塩焼きとご飯と味噌汁と漬物。
しかもサンマの塩焼きには、
大根おろしとレモンではなく贅沢にすだちをつけたい。
それが最後の最後に食べたい究極の組み合わせなのです。
まあ食べる元気があればの話ですが・・・。

早速、娘に「魚が食べたい」とリクエストし、
サンマとイワシとアジとサバの一夜干しを買ってきてもらいました。
おまけに、何と気が利く娘でしょうか。
大好きなかつおのサシミも。

普段はお米も研がないような人間が、
いそいそと発芽米を混ぜてご飯を炊き、
炊き立てのご飯を、おいしい焼き魚と
ショウガと醤油でかつおのお刺身でいただきました。
ささやかだけれど、じつに幸せなひと時。
日本人に生まれてよかったぁと思った瞬間です。

おまけの幸せが、残ったご飯を、
海苔で全面ぐるぐる巻きにした
シンプルな塩おにぎりにしていただいたこと。
小腹が空いたときに、梅干や昆布の佃煮とお味噌汁でいただいて、
最高に幸せでした。

一日が終わって家に帰ったとき、
焼酎やウィスキーを楽しむのもささやかな幸せなのですが、
おいしいご飯と古漬けのつけものを食べるのも極上の幸せ。
このように感じるのは年でしょうか。


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2009年8月18日(火)

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