中国古陶磁器 そのロマンを求めて-天青庵

単なる美術品ではございません

第7回
必ず起こる回帰現象

中国の陶磁器は清朝滅亡までの2000年以上もの間、
その生産技術において
常に世界の最先端を走っていたという事実があります。
そして現代、
世界最先端技術から少し遅れをとり
コピー大国と揶揄されている中国ですが、
そのようになってしまったのは
清朝崩壊以降の政治的混乱と
共産主義政策への転換があった為です。

つまり、それ相当の時間を経れば、
昔そうだったように
世界最先端の地位に返り咲く資質を
中国人が持ち合わせている事の証明になると思います。

初回のコラムで中国古陶磁器の話は
中国経済の行く末に少し関係があると言いましたが、
こういう事もそれの一つです。
また、中国経済の発展と共に、
こういう事も起こっています。

これはどの国でもそうなのですが、
経済成長期に入ると海外に拡散していた「お宝」が
その国に里帰りする現象が起こります。
日本においても、70年代初頭の高度経済成長期の真っ只中に
「古伊万里」の里帰り現象が起き、
日本の骨董屋さんは1ドル360円の時代にも関わらず、
古伊万里の買い付けの為ヨーロッパに飛んだのです。
(伊万里は輸出品でその多くが欧州に輸出されていた為)

韓国でも80年代後半から90年代にかけて、
この現象が起きました。
世界の有名なオークョンにおいて
高麗時代から李朝時代の陶磁器が
信じられないような高値で取引されました。
自国の文化に強い思い入れを持つ韓国財閥の方達が
芸術品を自国に取り戻そうと特に奮起したと聞きます。

こういう流れが今正に中国本土にも起こっています。
香港や世界中に拡散した希少価値のある古陶磁器が
信じられない価格で中国本土に里帰りしているのです。

 
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2007年10月29日(月)

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