中国古陶磁器 そのロマンを求めて-天青庵

単なる美術品ではございません

第138回
ハイハイ天さん、天さんデス (サマーホリデーバージョン)

暑中お見舞い申し上げます。
今年の夏は桃とか梨が大変美味しい夏でしたね。

○今回の依頼者

[ペンネーム]  AIさん
[年齢・性別] 40才 女性
[趣味] アンティークショップめぐりとバッグ作りです

○依頼文

はじめまして。
是非鑑定をお願いしたくてご連絡させていただきました。

さて、添付しました器(?)は、まるで
ロシアのマトリョーシカ人形のようになっております。
大きさは最大のものが直径12センチ。
最小のものが4.5センチ。
10個でセットになっています。
絵柄はすべて違うのですが、
各器の全面に描かれています。

桃の木がある庭を背景に子供達が凧揚げをしたり
鬼ごっこをしてるような絵が描かれており、
すべての器を並べると
ひとつの物語になっているような気もします。

これは、7年前に台湾・台北の玉市という日用雑貨から
翡翠などのジュエリー、
植木などの露店が集まる市場の片隅にあった
骨董コーナーで購入しました。

「いくらですか?」とおばあさんに聞くと、
「日本円で1万円」と言われました。
いくらなんでもそんなお値段なはずはないので
習いたての中国語で安くしてほしいとお願いをし続けて、
4000円ほどで交渉成立。

今思えば、私とおばあさんが話していると、
孫だと思われる少年が
おばあさんに、何かを話かけるのですが、
その都度おばあさんは孫に
「うるさい、だまってろ!」
・・・みたいな(多分)(^^;)
そのようなことを何度となく言っていたのですが、
あまり気にすることなく、
代金を払いその店をあとにしました。

帰国後、玉市での写真を現像しましたところ
とんでもないことに気がつきました!(><)
その骨董コーナーの一角を撮影した画像に、
なんと中国語でどれでも1個100元と書かれた貼紙を発見し
ドッヒャ〜〜(−−;)
日本円にしたら400円もしなかったのかと。。。(;;)

もしお時間があれば是非鑑定していただき
いったいどういう時代のものなのか、
用途など教えていただければ大変嬉しいです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

10人家族にぴったり

このようにピッタシ収納できる

裏には「大清道光年製」
(清朝後期の皇帝)の銘がはいる

 

○鑑定結果

鑑定の品は、骨董ではなく現代製のお土産ですが、
とても楽しいものですね。
価格的には日本円で1250円程度のものでしょう
(インフレ、為替修正後)
でも、作る手間を考えたら
5000円ぐらい払ってもあげても良いですよね。
用途としては、昔の中国の家族の殆どが10人家族でしたので、
お父さんから順番に大きい茶碗から使ったものだと推定されます。
つまり、8女のテンテンちゃん(推定2歳)が
一番小さなお椀で可愛くお茶を飲んだという事です。

○結論

夏休みだからと言って、
私は決して手を抜いている訳じゃないんです。

 
←前回記事へ

2008年8月27日(水)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ