単なる美術品ではございません
第141回 今回のお気に入りの一品は北宋時代の白磁輪花小盤です。
まず何が気にいっているかと言えば、 ご覧の通り、と言うか写真以上にこのお皿は薄造りで それが北宋の時代からですから、 中国古陶磁器の世界では「北宋様式」という言葉をよく使います。 「北宋様式」の造形について述べられる形容詞は そして、そのような「北宋様式」を一番強く表現しているのが 見ての通り、 今回の作品は北宋時代の初期、河北省で焼かれた「定窯」 北宋時代初期の作品は、 しかし、その後中国の北方地方で「薪」が不足するようになり、 石炭は火足が短く酸化焼成となりやすい為、 ところが、その黄味がかった色が「象牙」に似ていた事から、 正に「災い転じて福となす」です。
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2008年9月3日(水) |
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