中国古陶磁器 そのロマンを求めて-天青庵

単なる美術品ではございません

第142
中国料理

今回も「中国古陶磁器に盛って映える料理」略して、
中国料理のコーナーです。

前回の夏季テストはどうでしたか?
特に中国に何度も行かれている方や中国に住んでいる方にとって
「私と中国料理」という作文は書く事が多すぎて
頭を悩ませられた事でしょう。

それほど、中国各地方の料理は魅力的だという事です。
逆に日本で味わえる中国料理は、
「本格的だが洗練され過ぎているもの」と
「全く別物」この二つのカテゴリーに分類できると思います。

今回はその中でも
「全く別物」にスポットライトを当ててみたいと思います。

まず「全く別物」の代表選手と言えば
「冷やし中華」が挙げられると思います。
今年の夏、皆様も一度は冷やし中華を食されたと思いますが、
あのような食べ物は中国のどこを探しても存在していません。

冷やし中華が日本において発明された事は
まず間違いありませんが、
その起源は諸説色々あります。
今の所は、昭和の初期に
仙台の一軒の中華料理屋が始めたという説が有力のようです。

では、中国に冷たい麺が全く存在していないかと言えば、
そうではありません。
だいたいどの地方に言っても
「拌麺」(和え麺)というものは存在しています。

ただし、共通して言えるのは、
氷で冷やす事はなく常温である事、
また具材は殆どない(あっても香菜や葱程度)という事でしょう。

その理由は、中国人の食文化と関係があり、
「冷たい食べ物を好まない」
「麺料理はあくまでも麺の味を味わうもの」
といった習慣からそうなっているのでしょう。

とにかく家庭料理としての「拌麺」は
気軽に食される一つの料理となっています。

私が北京や上海などでよく食べる
家庭料理としての「拌麺」の作り方は、凄くシンプルです。

しかし、シンプルだけどもとっても美味しいものです。
現代の若者風に言えば
「マジ? これってちょっとヤバくない?」って感じです。

<作り方を説明します。>

1 市場の麺専門店で麺を買ってくる(ちょっと太目が良い)

2 麺をちょっと軟らかめに茹でて(水で冷やすと締まるので)、
  流水でよく揉み洗いし水気をよく切る。

3 塩、味の素、砂糖(ほんの少し)、
  黒酢(ほんの少し)を麺にまぶし、手でよく合える。
  最後に胡麻油と葱油などをかけてサッと合える。

4 白葱のみじん切りを少しと香菜をドバっと載せて完成。
  一気に喰う。

日本の冷やし中華は、
中国のこんな「拌麺」をベースにしている事は
間違いのない所でしょう。

さすがにそのままでは見栄えが悪い上に
あまりにもシンプル過ぎてお金を取れない為、
何とか「売り物」として
工夫して完成したものだと推測いたします。

私が中国で食べた幻の「拌麺」
 
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2008年9月5日(金)

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