中国古陶磁器 そのロマンを求めて-天青庵

単なる美術品ではございません

第197回
ハイハイ天さん、天さんデス

○今回の依頼者
[ペンネーム]  藤木
[年齢] 55歳 (筆者推定 )
[趣味] 包装紙収集(筆者推定)
[性格] 温厚で怒りん坊(筆者推定)

※投稿の際はもう少し詳しく自己紹介お願いいたします。

○依頼文
こんにちは。藤木と申します。
「ハイハイ」シリーズは楽しく読んでいます。
骨董市で購入しました。漢か戦国?現代コピー作?
なんだか良く分かりませんので教えて頂けると助かります。

中国古美術は本物が多い反面、贋物も多く良くわかりません。
古色などの技術はすごいですね。
パティナはしっかりしている感じがするのですが、
今の技術がすごいので
信用はせずに購入しました。2千円です。

H13cm D14cmぐらいです。
以上よろしくお願いします。

依頼品

よく焼き締まって黒光りしている

手にスッポリ収まる、手乗りサイズも丁度良い

波状紋が彫り込まれている


○鑑定結果

これは典型的な戦国時代の焼き物ですね。
特にこの器形は当時流行した青銅器をそのまま摸しています。

器形は青銅器を真似たもの

泉屋博古館収蔵品より

当時、青銅器は大変貴重なものでしたので、
一般人は陶器でそれを模倣し使用したと思われます。

依頼品は、無釉の上作り方も雑ですので、
本物だとしても価格は高くありません。

さらに言えば、
こういう焼き物は墓を掘れば何百個と出てきますので、
価値も上がり難い品物です。

とは言ってもも2000円は安いと思います。
私が思うに中国で買っても最低2350円はすると思います。
日本なら2〜3万円の価格はつきます。

いずれにせよ、
こういう時代の土器に近い焼き物は珍しい品でなければ
高額で取引されません。

下の画像の焼き物は器形的には同種のものですが、
鉛釉薬が掛かっており大変貴重なものです。

同じ戦国時代でもこのような焼き物は高価

○結論

私は、土器に近いような焼き物にあまり魅力を感じませんので、
このような焼き物を本気で選ぶ機会がなく過ごしてきました。

ですので、この類の焼き物の鑑定には100%の自信がありません。
どうしても正確な判断を仰ぎたいのなら、
なんでも鑑定団に相談してみて下さい。

 
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2009年1月12日(月)

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