中国古陶磁器 そのロマンを求めて-天青庵

単なる美術品ではございません

第203回
中国料理

今回は今話題の焼売(シュウマイ)についてです。

私は常々、焼売に対して一つ疑問を持っていました。
それは「なぜ故にキチンと全身を皮で包んであげないのか?」
という疑問です。
中途半端に肉の部分を覗かせている焼売を見る度、
その疑問は増すばかりです。

ある有名な焼売サイトにその回答が載っていましたが、
「全身包むと餃子になり、完全に脱ぐと肉団子になるから・・」
という答えには納得がいかず、自分で考えてみました。

文献によると焼売は内モンゴル辺りが発祥で
最初は羊肉を使った食べ物だったようです。

元時代頃には華北地方一体に広がり
「稍麦」(シャオマイ)と呼ばれるようになります。
それが南部に伝わる間に当て字の
「焼売」に変わっていったという説が有力です。

そこで、私が着目するのは
何故最初にシュウマイには「稍麦」という名前が付けられたか
と言う事です。

「稍麦」とは[小麦の穂]という意味ですので、
初期のシュウマイはその名の通り
小麦粉でできた皮をメインに食する食べ物だったと推測されます。
今のシュウマイのように肉の割合が高ければ、
そんな名前にならないでしょう。

これはワンタン
「稍麦」は皮がもっと大きく余ったものだと推測
[画像はWikipediaより]

そして、重要なのはその形です。
ワンタンは雲に似ている事からその名がついたと言われますが、
「稍麦」は多分ワンタンよりも
もっと大きな皮で当時貴重だった肉を包み込んだものと推測します。
つまり、皮の部分が上の画像のワンタンよりも
もっと上に大きく余り、
小さな具を包み込んだ細長い巾着のような姿を想像します。

その姿が「小麦の穂」にとても似ていた事から、
シュウマイは「稍麦」と名付けられたものだと
私は推測しております。

そして、当初は茹でて食していたものが蒸すようになり、
蒸しやすい今の形に変形していったと結論づけ、
多分それが事実である事をここに宣言いたします。

そんな難しい事よりも、
今晩のおかずに美味しいシュウマイはいかが・・

 
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2009年1月26日(月)

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