中国民俗研究家・上田尾一憲が語る、中国民俗の魅力

第21回
愛の象徴!!

モソ人たちの愛の深さ、
モソ人にかかわらず、中国人、日本人
アジア人、地球上すべての人が
愛する事の素晴らしさを知っています。
そんな素晴らしい愛を象徴する物と言えば
バラやカーネーションなど色々とありますが、
ここ中国で愛の象徴とされているものと言えば
「麒麟」「鳳凰」そして「鴛鴦」です。
バラやカーネーションなどは見るからに
愛って感じがしますけど、
「麒麟」や「鳳凰」が愛の象徴?って思いますよね。
これら3つの動物、
どれも画数の多い複雑な漢字ですが、
この3つとも漢字の左「麒」「鳳」「鴛」には
雄という意味があり、
右の漢字「麟」「凰」「鴦」には
雌という意味があります。
これら3つの動物には雄雌が仲良く一対になり
夫婦仲睦まじいことを表しています。

ところで「鴛鴦」って何て読むかわかりますか。
中国でも漢字はこれと同じですが、
「オシドリ」と読みます。
結構難しい漢字ですよね。
とにかく、これら3つの動物は
中国では夫婦仲がよい動物とされ、
さらには、縁起のよい動物とされています。

そのうちの麒麟と鳳凰は
古代中国で四霊獣に数えられている
ありがたい動物様なのです。
その四霊獣とは
龍、麒麟、鳳凰、亀であり、
この世の動物たちの長と考えられていました。
龍は、魚などの鱗を持つ鱗虫の代表
麒麟は、毛をもつ獣類の毛虫の代表
鳳凰は、羽を持つ鳥類の羽虫の代表
亀は、甲殻類のような固い殻や甲羅などを持つ甲虫の代表です。
それらはそれぞれ360種類あると言われ、
その長が四霊獣と呼ばれています。

第7回「ベッドの上の儀式」で載せた

写真「彫花描金架子床」を
良くみていただければわかるのですが、
入口のところに愛の象徴である「鳳凰」が
デカデカと彫刻されているのがわかります。
仲のいい夫婦は「鳳凰」の力もお借りして
ベッドの上で大事な儀式を行なうのです。


左側

右側

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