中国民俗研究家・上田尾一憲が語る、中国民俗の魅力

第27回
中国と龍

鳳凰や麒麟等は以前ご説明したように
中国では多くの人に愛されている
想像上の動物なのですが、
この鳳凰や麒麟以上に愛されている
のが「龍」です。
中国といえば龍、
龍といえば中国というくらい
龍は身近なところにあります。
皆さんも良く知っているところでは、
日本でも世界でも超おなじみの
ジャッキーチェンの中国語名は
「成龍」(チォンロン)といいますし、
ブルース・リーも中国語名は
李小龍と(リーシャオロン)と
中国が世界に誇る大スターも
龍という字を使っていますし、
中国株をやっている人は
ご存知と思いますが
墨龍石油機械や玖龍紙業といった
会社の名前にも龍という字がよく使われています。
龍という字を使えば業績も株価も
龍登り?に上がって行きそうな気がしますね。
とにかく中国では街を歩けば龍に当たるといっても
いいくらい、あちらこちらで龍が
使われています。

さらに中国では「龍」という字は、
なんと紀元前17世紀ごろから
11世紀にかけての商王朝で使われていた
甲骨文の中にすでに使われておりましたし、
重要な祭事があるときに皇帝が着た服には、
十二章といわれる君子の備えるべき美徳を象徴した
十二の文様があり、その中にも龍の文様が使われていました。
その十二の美徳の中に龍が使われていた理由は、
龍は変化をすることから
君子はその時代に応じ
臨機応変に柔軟に(龍のように変化する)政治を
行なわなければいけないとの意味からです。
このように龍は中国では遠い昔から
現在に至るまで、多くの人に愛されて来たのです。


←前回記事へ 2006年6月15日(木) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ