中国民俗研究家・上田尾一憲が語る、中国民俗の魅力

第28回
やっぱり!!龍=中国

昔から皆に愛されてきた
龍ですが、唐の時代になると
龍は権力の象徴として皇帝の服に
使われるようになってきました。
そして、その時代に皇帝から権力の象徴である
龍の服を賜ることは、この上なく名誉な事だったのです。
権力の象徴であり皇帝も使っているものだからというので
次第に龍の模様の服を勝手に着る人がたくさんでてきました。
そこで大徳元年(1297年)には
胸などにワンポイントで使う小さな龍であればいいのですが、
皇帝以外の者が服全体に龍を施した服を着る事を禁止しました。
それに、ワンポイントであっても
皇帝が使う龍とその他の人が使う龍と
区別するようにもなりました。
皇帝の使う最高位の龍は爪が5本あり、
臣下達が使ってもよいとされる龍は爪が4本しかなく
さらに位が下になると3本というように
区別されるようになりました。
このような影響もあってか、
大昔の龍の画等は中国では5本、琉球、朝鮮では4本
日本では3本と各地で画かれている龍の画の爪を
見ると違いがあります。(例外もありますが)

日本でよく龍が使われているのは
なんと言ってもラーメン屋でしょう。
ラーメン鉢にもよく龍の柄が使われていますし
ラーメン屋さんの名前にも龍という字を使った
お店が多いですよね。
この様に「龍」とラーメンは切っても切れない
関係であり、なぜ龍を使うかといえば
やはり、ラーメンは中国から来たもので
中国といえば龍とのイメージがあるからでしょう。
実際にラーメンは中国からの外来語で
中国語でもラーメンは拉面(ラーミィエン)と
発音もほとんど同じです。

日本ではラーメン屋によく使われる龍ですが
中国で龍を使ったラーメン鉢は未だに
見たことがありません。


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