中国民俗研究家・上田尾一憲が語る、中国民俗の魅力

第46回
月より綺麗な女性

中国四大美人シリーズの第3人目は
あの三国志演義のヒロインとして有名な貂蝉(ちょうせん)です。
貂蝉とはいったいどんな美人だったのでしょうか。
三国志演義の中のお話・・・

後漢末、黄巾の乱もようやく収まりかけていた頃
政界では権力争いが激化し、その混乱に乗じて
あの悪名高い董卓が政治の実権を握ることとなりました。
董卓が政権を握ってからは、歴代皇帝のお墓を掘り返し
お宝を奪ったり、気に入らないやつがいれば
すぐに殺し、民衆も毎日苦しい生活を強いられるようになりました。
これを見かねた曹操が董卓の暗殺を図りますが
あえなく失敗。
その後全国の諸将に激をとばし、反董卓連合を結成しましたが、
董卓には三国時代最強と呼ばれる呂布がいるので
そう簡単にはいきませんでした。

そこで、登場するのが司徒王允とその養女である貂蝉です。
その貂蝉は絶世の美女と呼ばれ
どれくらい美しいかといいますと、
ある綺麗な満月の夜の日に貂蝉が庭にでると、
満月は雲に隠れてしまいました。
これは貂蝉があまりにも綺麗で貂蝉の前に
月は輝きを失い雲に隠れてしまったという伝説があり
貂蝉は別名「閉月」とも呼ばれています。
外に出たとたん、月が雲にかくれたなんて
私でも経験あるよっていう女性の方!
これは周りの人が貂蝉の美しさを認めていたので
そのように話していたのです。
「月があなたを見たくない・・・?」って事なので一応教えておきます。
(ちょっと言いすぎました。すいませんm(_ _)m)

とにかく
その美しい貂蝉を利用して、王允は董卓と呂布の
仲を引き裂こうと考えます。
先ずは呂布に貂蝉を嫁入りさせることを約束します。
しかし、その翌日に董卓を屋敷に招き
貂蝉を献上してしまいます。
それに怒った呂布は早速王允の屋敷に
押しかけてきました。
そこで王允は
董卓が呂布を喜ばすために連れて帰ったと言い、
それで呂布は引き上げます。
しかし翌朝、董卓が貂蝉に
手をつけていたことがわかり、
それから呂布は董卓を恨むようになっていきました。
(次回へ続く)


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