中国民俗研究家・上田尾一憲が語る、中国民俗の魅力

第48回
考えずに人の真似だけすると・・・。

これまで中国四大美人を3人紹介してきました。
これから最後の1人、西施を紹介していきたいと思います。
姓は西、名は施。春秋時代、越の国の出身で、
中国では四大美人の中でも一番の美人は西施だといわれ
西施に関するいろいろなエピソードが残っています。
その中でも面白いのが
「西施のひそみに倣う※」の語源にもなったこの物語でしょう。
(※なにも考えずに人の真似をして世の物笑いになることにいう。)
むかしむかし・・・
春秋時代は越の国、
月は雲に隠れ(閉月)、花も恥じらう(羞花)くらいの
ものすご〜い美人がおりました。その名は西施。
その美しさは周りの村だけではなく、
越の国中誰もが知っているほどの美しさでした。
西施は病弱で胸の病気を患っていましたので、
よく胸が痛くなりその痛さで眉をしかめる事がよくありました。
一方、西施の家のお隣さんで、
月は雲に隠れ、花も枯れちゃう?くらいの
村でも評判のブサイクな女の人がいました。その名は東施。
その醜さは村では誰もが知っているほどでした。
しかし彼女は西施と違い人一倍元気で、体力もあり病気など
一度も患ったことはありませんでした。
西施は胸が痛みよく眉をしかめていたのですが、
周りの人は「西施ちゃんのあの仕草がたまらない〜!!」と
しかめっ面でもとても可愛く見えたのです。
そこで東施は思いつきました。
「私もあの顔とあの仕草をすれば可愛く見えてモテモテだわ!!」
と・・・。
そこで東施は西施の様に
胸を押さえ、顔を顰めて村を歩いて回りました。
この奇妙な東施の姿を目にした村人達は
「疫病神が来ただ〜!逃げろ〜!」と言って
お金持ちの家はすぐに門を固く閉ざし
貧乏人は妻子を連れて村を出て行ったそうです。
これが有名な「西施のひそみに倣う」の語源となりました。
村を出て行くとか、そこまでしなくてもと思いますが、
これは荘子・天運偏の中のお話です。
何も考えずに真似ばかりしていると東施みたいに
なっちゃいますよ。気をつけて下さい。


←前回記事へ 2006年8月3日(木) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ