中国民俗研究家・上田尾一憲が語る、中国民俗の魅力

第57回
みんなで金儲けの神様の力を借りよう!!

陶においても大成功をおさめ、
お金儲けに成功した范蠡(はんれい)は
「陶朱公」(とうしゅこう)と名を改め
中国ではお金儲けの神様と崇められるようになりました。
しかし、現在ここ中国では范蠡、陶朱公と言った
名前を知っている人はあまり多くありません。
中国で商売の神様といえば、
あの三国志に登場する関羽が有名です。
関羽はみんなから「関公」と呼ばれ
お店やレストラン、オフィスなんかにも良く祭られ
みんなの人気者になっています。

素晴らしいお金儲けの才能を持った
本当のお金持ちの神様である
陶朱公を祭っているレストランは
北京三全公寓の「陶朱公館」へ行けば
ご覧になる事ができます。
この「陶朱公館」は現在のお金儲けの神様
邱永漢先生のアイデアによって作られました。
まず、入口を入って正面に、
長い時間をかけて
先生が成都の片田舎まで行き
やっとの思いで探し当てた「陶朱公」の像と
「飾り棚」がございます。

そこには赤い線香を用意していますので
線香を3本手に取り、店員に火をつけてもらい、
線香を持ったまま陶朱公に3回お辞儀をしてから
線香を立ててください。

その陶朱公の前には
ちょっと変わったお賽銭箱がございます。
その賽銭箱の上には「一本万利」と書いてあり、
読んで字の如く、
一の資本から万の利益を生むという意味なのです。

例えば賽銭箱に10円を入れると
それが後々に万倍の10万円になるかもしれない?といった
なんとも遊び心のあるお賽銭箱なのです。
(※本当に万倍になるかどうかは
まったく保証できません。)
万倍になるなんて絶対にありえない事なのですが、
ついついお賽銭を入れたくなってしまう
不思議なお賽銭箱です。
私も先日、香港ドルで20ドル入れました。
これで香港株で大もうけ!!ってなればいいんですけど・・・
そんなに甘くありません。


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