中国民俗研究家・上田尾一憲が語る、中国民俗の魅力

第66回
「陶朱公お金持ちへの十二の戒め」 第3段

十二の戒めの続きです。
その七、勿轻出
無駄な出費をしてはいけない。
費用を払う時は計画的に良く考えてからにしましょう。
どんな小さな出費でも軽く考えてはいけません、
積小成大、塵も積もれば山となります。

その八、勿贪赊
人から借りたお金を小額だからといって
軽視したり後回しにしたりしてはならない。
お金を軽く見ず、どんな額でも
どんな相手でもお金に対してきっちりとしなければいけない。

その九、勿争趣
周りを無視し、自分だけの考えで
物事を行ってはいけない。
周りを良く見渡し、色々な人の意見を
聞き入れながら、行動しなければいけない。
自分一人で突っ走ってはいけない。

前回紹介した黄焖鱼翅系列(ホァンメンユーチー)ですが
もちろんそのままフカヒレを食べて、スープを飲んでいただく
のもいいのですが、フカヒレを食べた後のスープに白いご飯を
入れて食べるとこれがまた美味しいのです。
この食べ方がいいのか悪いのかはわかりませんが、美味しいのです。
でも、あまりご飯を食べ過ぎると、他の料理が食べられなくなって
しまいますけどね。

中華で高級な料理と言えば、フカヒレの他にも
そう「アワビ」を忘れてはいけません。
香港や中国などでアワビを注文するときには
10頭とか20頭とか数字の後ろに「頭」がついていますが
(※中国の簡体字では头)
これは干しアワビの大きさを表す単位です。
600グラムが基準単位で、
その中に干しアワビがいくつ入るかによって決められた単位です。
例えば、10頭(头)であれば600グラムの中に10個のアワビが
あるわけですから、一つ60グラムというわけです。
もちろん、頭(头)の数が少なければ少ないほど大きく、珍しく高級な
干しアワビということになります。
もちろん「陶朱公館」にもアワビはございますので
ご賞味ください。


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2006年9月14日(木)

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