第68回
お金持ちになれる画！？

これまでに、お金儲けの神様である
「陶朱公」（范蠡はんれい）の
お金儲けの原則、お金儲けの戒めを
ご紹介してきました。
どれも当たり前のことですが
これらの、原則と戒めを頭に入れ
行動すればきっとお金持ちに
なれることでしょう。

お金持ちになる事には誰もがあこがれます。
もちろん国も男女も関係ありません。
特に中国ではお金持ちになるようにと
縁起を担ぐことが非常に多いと思います。
その極めつけとも言えるくらいの画が
この劉知貴さんの画いた農民画「銭杆舞」です。

この画を見るとひしひしと
お金持ちになりたいという思いが伝わってきます。
先ずはこの踊り。
この踊りは「銭杆舞」と言いお金持ちになりますようにと
願いながら踊る踊りです。
手には竹の中に銅銭を入れて
振るとジャラジャラと音が鳴る「銭杆」を持ち
お金よ～振って来い～！！
お金よ～湧いて来い～！！
と願いながら８の字を画きながら踊るのです。
８という字は中国語で「発財」（財を成す）を表す
非常に縁起のいい数字なのです。
そして、下の方には牡丹の花が咲いているのですが
牡丹も中国では大輪の花を咲かせることから
昔は「福貴花」とも呼ばれ、現在でも
福貴を表す最も高貴な花として皆に愛されています。
そして、上のちょうちんには「労動至富」と
書かれています。お金が降ってくるようにと
願ってはいるものの、
この土地では、富は労動から得るものだと
きっちり認識しているようです。