中国民俗研究家・上田尾一憲が語る、中国民俗の魅力

第79回
敵部隊(他社)との比較!

前回の戦力を検討する5つの条件を踏まえて
次に敵国と自国との優劣を比較検討し戦争の
見通しをつけるための7つの基本条件を記しています。

一、主は孰れか有道なる、
二、将は孰れか有能なる、
三、天地は孰れか得たる、
四、法令は孰れか行なわる、
五、兵衆は孰れか強き、
六、士卒は孰れか練いたる、
七、賞罰は孰れか明らかなると。
吾れ此れを以て勝負を知る。

一、どちらの君主が民より支持されているか、
二、どちらの将が有能であるか、
三、どちらの国の地理的条件が有利なのか、
四、どちらの法令が厳格に適用されているのか、
五、どちらの軍隊が精強であるか、
六、どちらの兵士が訓練されているか、
七、どちらの賞罰が公正に行われているか、
わたしはことを知っておけば、
前もって戦争の勝敗を知ることができる。

以上のように孫武は敵国と比較する為の
7つの条件を挙げています。そしてそれらが
分かれば勝敗を前もって知ることができると言っています。
孫子の兵法書の中でも一番有名な
「知彼知己者、百戦不殆」
敵を知り、己を知れば、百戦危うからず
敵の事も自分の事もよく知っておけば
絶対に負けることはないのです。
これを現代風に直してみましょう。

一、 どちらの社長がより社員に支持されているか。
二、 どちらの会社の幹部がより有能であるか。
三、 どちらの会社の立地条件が有利であるか。
四、 どちらの会社がより厳しく規律よく管理されているか。
五、 どちらの社員が精強であるか。
六、 どちらの社員がより教育されているか。
七、 どちらの会社が社員に対して公平な待遇をしているか。
確かにこれだけ相手の事がわかっていれば
勝負は見えてくると思いますが、
これだけ相手の社内情報を得ることはかなり大変ですね。
しかし、この「孫子の兵法書」相手の情報を探る
スパイの事についても
用間篇という箇所に記してあります。


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2006年10月14日(土)

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