中国民俗研究家・上田尾一憲が語る、中国民俗の魅力

第80回
情報収集が命!兵(お金)を無駄にするな!

敵国と比較する7つの条件は分かりましたが、
問題は自国と敵国を比較する為に、
相手の事情を知らなければいけない事です。
ではどうすればいいのでしょう。
そう!スパイを送って情報が
入ってくるようにしなければなりません。
その事情を探る為の情報収集について書かれている所を
ご紹介したいと思います。
「孫子の兵法書」は全部で十三篇あると説明しましたが
これまで説明してきたのは一篇の始計篇でしたが
このスパイ(情報収集)については
「孫子の兵法書」十三編、最後の用間篇に記されています。

爵禄百金を愛んで敵の情を知らざる者は、不仁の至りなり。

爵禄や褒美を出し惜しんで敵の情報収集をしない者は、
不仁の極地である。

孫武は用間篇の冒頭にこのように記してあります。
十万もの大軍を千里も離れた場所に遠征となると
国、民共が一日千金の戦費を負担しなければならない。
そうなると国中が大騒動になり、民は戦争にかり出され
田畑を放棄せざるをえない民は70万戸(呉の国が)に達する。
そして戦争は何年も続く事になるのだから、
情報収集に金を惜しむ者は大バカ者で
人の上に立つ将としては失格だし、
君主の補佐役もつとまらない。
さらには戦争に勝つ事もない。と孫武は言っています。
とにかく、相手の事情を知るために
そして戦争での出費、被害を最小限にするためにも
絶対に絶対に情報収集を欠かしてはいけないと
きつく言っています。

これは現代においても同じ事。
株式投資をするのに、時間とお金を惜しんで
情報収集を怠っていると、えらい目にあわされます。
投資先の会社がどのような状況なのか
お金、時間を惜しまずしっかりと調べてから、
投資するようにしましょう。
投資も戦争と同じです。負けはゆるされません。
そのためには必ず相手を知る必要があるのです。
ここを怠るとあなたの兵(お金)はみるみる内に
叩きのめされて、退却ということになりかねません。
がんばりましょう。


←前回記事へ

2006年10月17日(火)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ