中国民俗研究家・上田尾一憲が語る、中国民俗の魅力

第95回
劇場小屋での出来事。

劇場茶館では見世物が始まるまえから
キザなお兄さんにお茶を入れてもらうことで
すでに満足していました。
そしてついに見世物が始まりました。
まずは京劇。
この写真をみてもお分かりのように
物凄く近いのです。

これだけ近ければ役者の顔から流れている
汗も見ることもできるし、
息を感じることもできます。
遠くから見ているだけでは、
なんかチャラチャラ音に合わせて
踊っているようにしか見えなかったのですが
近くでみると、すごく迫力があり
体が仰け反ってしまうくらいです。
すっかり気に入ってしまいました。

京劇が終わると
二胡や琵琶などの演奏が始まり、
中国ワールドに連れて行ってくれます。
目を閉じて聞いていると、
実際は男の人も演奏していましたが、
チャイナドレスを着た
女子十二楽坊のような若い女の人・・・
じゃなくて、昔の中国宮廷内の庭を
ゆっくりと歩いているような景色が浮かんできます。
これも目の前で聞くことができたので、
すっかりと音楽の中に飲み込まれてしまいました。

そんないい気分になりながら
キザなお兄さんの入れてくれたお茶を飲んでいると
次に始まったのが、ちょっと訳のわからない歌です。
「口に大きなろうそく台をくわえたまま歌う事が出来ます!」
と入っていきなり歌いはじめます。

う〜ん。綺麗な服まで着て
がんばっているのは分かるのですが、
それがどうしたの?って感じでした。
でも、演技が終わると彼女は満足そうに
舞台を下りて行きました。


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2006年11月21日(火)

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