中国民俗研究家・上田尾一憲が語る、中国民俗の魅力

第96回
なんだかいい感じ。

最初の京劇、古典楽器による演奏で
中国ムードに浸っていた所までは
よかったのですが、その後はなんだか
違う方向へと向かっていきました。
ろうそく台をくわえて歌を唄うおばさんの
ショーが終わると今度は、
どこかそこらへんから来たような
おじさんとおばさんによる
マジックショーが始まります。

マジックの内容も小学校の時にあった
クリスマス会なんかの出し物で
友達がやっていたような感じのものでした。
そんな内容でも場内は盛り上がるし、
おじさんとおばさんも物凄く誇りを持って
自信満々にそのマジックを皆に披露しているのが
何とも言えないくらい面白かったです。

普通マジックに出てくる女性のアシスタントといえば
セクシーな服を着た綺麗なおねえさんなんですが・・・
ここではおばさんです。
このように手を縛られた状態で
上から布をかぶせて
足元に置いてあるベルを鳴らすというマジック。
後ろの目隠しの人は何のためにいるのか
よくわかりませんでした。

マジックが終わると今度は
体格のいいスキンヘッドのおじさんが
大きな壷をもって現れて
その壷を頭に載せてポーズをとっていました。

それだけなのですが、場内は
やんややんやの大騒ぎ!!
この盛り上がった場内の勢いに
私もすっかり入りこんでいい感じになっていました。

この盛り上がった中でトリをとるのは
四川省の有名な伝統芸能の一つである「変面」です。
「変面」というのは、着物の袖や、
扇で顔を覆った瞬間に
お面がパッと違うお面に変わり、
何度も何度もそのお面をパッパッと変える技なのです。


詳しい仕掛けはわかりませんが、
頭に被っている冠があやしいのは間違いありません。


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2006年11月23日(木)

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