山本理さんの「男が語る美容に効く話」

第48回
家庭教師をすると人生の縮図が見られます

家庭教師をすると、ご家庭のナマの状況がわかって、
考えさせられることがあります。

私は役得でおやつをいただいたり、
授業が終わった後、ご飯をいただいくこともしばしばありますが、
学生時代に受け持っていたある生徒のお家では
カレーをご馳走になったことがありました。
中学三年生の男の子と私がテ−ブルに並んで
ご飯をせっせと口に運んでいると、
「初めて作ったとき、
今までこんなにおいしいものを
食べたことがないって言ってたね」と
おばあさんが孫であるその男の子に言いました。
男の子は聞こえていたのか、いなかったのか、
黙ったままスプーンを動かしていましたが
その一言で、それまでどんな状況だったのかわかりますよね。

しかし、その子も含めて
おばあちゃん子は素直な子ばかりです。
たとえば、現在教えているある中学三年生も
おばあさんと同居していますが、
気は優しくて力持ちといったところです。
一度、腕相撲したことがありますが、
引退した去年の夏までラグビー部だったこともあり、
力が強いのなんの。
右腕は私が意地を見せたものの、
なんと左腕の勝負には負けてしまいました。
ホント、大人が子供に負けるとカッコがつきませんが、
口数がそれほど多くない彼に好感を持つのは
一つは運動部で上下関係を学んだからでしょう、
私にとても礼儀正しいからです。
もう一つは、穏やかなおばあさん、
これはもちろん、その娘である彼の母親にも当て嵌まりますが、
その性格を受け継いでいるからのようにも思えました。

他にも、第15回でご紹介した
自分で「俺は人気者だ」と言ってしまう、憎めない男の子も
近所におばあさんが住んでおり、
週に何度も会いに行くそうです。
その子も今年の春で中学を卒業しますが、
「今度の卒業式では小学校のとき以上に泣いてしまう」
と今から言うほどの感激屋です。

ところで、冒頭でご紹介した少年の他にも
両親が離婚しているケースは多くありましたが、
私が見る限り、
そういった境遇に置かれた子でも
誰か肉親の愛情を一身に受けていると
他の同年代の子より情のある子が多いように感じましたから
不思議なものですね。


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