第497回
リンクする元高とH株高、外貨準備急増の影響は?

中国政府が急速に
人民元を切り上げるとは考えられません。
単純に考えれば、人民元が切り上がったほうが
中国株投資には利益が多くなるわけですが、
人民元がもし急激に切り上がるような事態になれば、
中国のマクロ経済や
社会情勢にも影響を与えますので、
むしろ中国株のリスクを高める結果になります。

人民元は今(15日時点)、
1ドル8.06元台後半で推移しています。
2005年内にも8.07元台を割って、
8.06元台に突入するともみられましたが、
1ドル8.0702元が05年末時点の終値でした。
これも年末最終取引に向かって
3日連続人民元高になった結果です。
その後も徐々に元高の傾向を強めています。
以前にもお話したように
取引ルールや情報公開方式の変更などが
その背景にあるようです。

このペースで行けば、
1月中にも1ドル8.06元を割って、
1ドル8.05元台に乗る可能性もあります。
徐々にですが、確実に元高は進んでいます。
人民元高が急速に進むことによる
リスク上昇を鑑みれば、
中国にとっても、
さらに結局は海外の中国株投資家にとっても、
この徐々に元高が進行する状況が
最も望ましいといえます。

以前にもご紹介したように
年始依頼、H株は急伸を続けています。
個人的にはいつ調整に入るのか、
というのが注目ポイントですし、
長期的な中国株(H株)の理想的進み具合
(安定した長期右肩上がりトレンド)から言えば、
早めに調整に入ったほうが良い、
とも考えていますが、
前回もご紹介したように
外貨準備高急増などに伴う
人民元切り上げ圧力の最高揚を考え合わせると、
このまま6000ポイントを抜けるかもしれません。
(本原稿は、1月16日執筆)

年始に比べて
人民元取引の制度変更や元高基調は
若干落ち付いてきた趣もありますが、
やはり、人民元取引と中国株の動向は
強くリンクさせて考える必要がありそうです。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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2006年1月18日(水)

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