伏見緑さんが語る「あなたの知らないドイツ」

第168回
フランクフルトでロシア料理

海の幸の食べ物なら、
もしかしたら、ロシア食品店に揃っているのでは?
と思い、知人にそういう店を
教わって出かけました(第100回)。
その後、そこで買った食材や
調味料を少しずつ試してみるうちに、
もしかしたら、本当のロシア料理って
かなり美味しいんじゃないのかな?
と思えてきたのです。

ドイツの食材の基本に
「合理的に作った保存食を温め、
お腹が十分に満たされるよう食す」という
発想を強く感じるのに対し、
ロシアの食材には、
多種類の素材と調味料を組み合わせて、
「上手に調味して食べるもの」という
発想があるような気がしたのです。

私がここで言う調味料というのは、
植物オイル類やクリーム類のことです。
砂糖と塩だけに頼っていないな、
辛味や酸味の種類が豊富で味の幅があり、
しかも、植物性のものも、動物性のものも
海の幸も山の幸もあり。
素材の多種多様さは、
なんだかアジア的で嬉しいものです。

そこで、
「ロシア料理って、本当は美味しいんでしょ?」
と話をふってみました。
すると、「やっとそこに気が付いてくれたのネ!」
と満面の笑みを浮かべるじゃありませんか。

続けて、「知っているロシア料理を挙げてごらん」
と自信ありげに問うので、
「ボルシチ、ピロシキ…ロシアン・ティー…」
これじゃ、フジヤマ・ゲイシャの域だろうな、
と思いつつ、こわごわ答えたのです。
案の定、あ〜、だからダメよと、
みるみる呆れ顔に変わります。

「フランクフルトには、
いっぱいロシア料理店があるのに知らないの?」
…知らない。
「日本人が増えると日本料理店ができるでしょ?
フランクフルトには、ロシア人が多いから、
ロシア料理店も多いのよ!」え〜、ほんと?
ともあれ、あと数人を交え、
「皆でロシア料理を楽しんでみよう会」を
リクエストしました。


←前回記事へ

2007年11月30日(金)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ