伏見緑さんが語る「あなたの知らないドイツ」

第176回
サムスンのショウケースを訪ねて空港へ

日本を遠く離れてから、改めて気が付くことが
たくさんあります。
欧州では、「韓国企業の製品はとても優れている」
という認識が広く浸透しているというのもその1つです。

邱先生のコラム(もしもしQさん第2555回)を読んで、
フランクフルト国際空港の待合ロビーに
サムスンの携帯電話やパソコンの
ショウケースがたくさんあることを思い出し、
すぐに見に行きました。
そこにサムスンのショウケースが
並んでいることを知っていても、
足を止めてゆっくり見る機会が私には無かったのです。

「わあ!皆が持っていて、私が欲しいと
思っていたのはあの機種なんですけど
(…とその携帯電話の1つを指さしながら)、
韓国の製品だったんですね!」と
同行していた若い日本人女性が、私より先に声を上げました。

そういえば、いよいよ冷蔵庫を取り替えようと、
ドイツの家電売り場を
見て回っていたときも(第119回)そうでした。
サムスン売り場のドイツ人担当者が
自社製品を薦めにすぐに飛んで来ました。

「同じ程度の価格を他のメーカで見ると、
スペインやポルトガルの製品があります。
ドイツなら、これになります。
同じ程度の価格で、
その高機能と使いやすさからすると
そりゃあ、やっぱりこちらでしょう…」。
ほとんどの欧州製品の値ごろな一般品は、
「省エネできて冷えればよし」と
サービス精神が少ないものです。
省エネはもちろん、抗菌・消音・無霜仕様の上
製氷、飲み物の急速冷却装置などがついた、
欧州製品の最新機種は、一般品の3倍以上を
出さなければ手に入りません。

そして、道を走る車を見ていると、
ごく最近まで、ドイツ車ばかりだったタクシーに、
ヒュンダイのマークが混じるようになりました。
環境とお財布に優しいアジア車両を選びたい人は、
欧州には大勢います。そして、必ずしも日本車だけが
選択枝の全てではないのをよく知っています。


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2007年12月19日(水)

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