服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第616回
ノートから靴と鞄の話になりました

今回は、日ごろご愛読下さっている読者の
くりはら 様から
「第606回 ルーズリーフ・ノートと遊びましょう」について
メールをいただきましたので、
そのご回答を掲載させていただきます。


■ くりはら様にいただいたメール
  3穴ルーズリーフについて

出石様

いつも興味深く読ませて頂いております。

3穴のルーズリーフノートを探されておられるとのことですが
ソニープラザに、丸善にもし、ないようであれば、
オフィス・デポに行ってみてください。
また、ここのe-Shopでも入手することができます。

他の3つ穴の種類がいくつかありました。

あとはこちらが必需品になるかもしれませんが
(パンチ ペーパーパンチ(3穴) 穿孔能力約15枚)

ちなみに外資系企業では、
このバインダーやパンチが転がっています。

ご参考まで。

くりはら


■出石さんからのA(答え)

お便りをお寄せ下さりありがとうございます。
感謝の一語に尽きます。
また、日頃からお目通し頂いていることにつきましても、
心からの御礼を申上げます。

今頃、ルーズリーフ・ノートのことなど
たぶん冷笑されてしまうのでは、
と思っていたら、なんとその逆。
数多くのお便りを頂く結果となりました。
旧式人間としては大いに感激しております。

どうして私が
3穴ルーズリーフを探そうと思ったのか。
はるか昔に買ったフランス製のバインダーを
使おうと思ったからです。
これはファスナー付きのバインダーで、
ちょっとした外出なら、
外でも使えるだろうと考えたわけです。
かつて流行したクラッチ・バックのように。
そしてこの中に必要最小限のものを入れておけば、
セカンド・バッグの代りにもなるではありませんか。
色が黒であるのも都合がよろしい。
私は黒い靴を履くことが多いからです。

これは私の癖かも知れませんが、
外出の際、靴と鞄の色は揃えるようにしています。
茶の鞄に黒の靴という組合わせになったりすると
どうも落着かないのです。
挙動不審になってしまいます。
これはもうカラー・コオディネイト以前の問題なのです。

時として紺や赤や白の靴を履くこともありますが、
本当に困ります。
仕方なく黒の鞄を持ったりすると、
一日中、心が晴れないのです。
で、結局は無理をしてでも鞄を持たずに出てしまう。
黒以外の微妙な色あいの靴の場合、
メーカーのほうで
鞄も一緒に作ってくれると有難いのですが。

まあ、見方を変えるなら、
これは私の自意識過剰であるのかも知れません。
でも適度な自意識はおしゃれには不可欠でしょう。
自分を客観視する自分の眼、と言えば良いでしょうか。
そして自分の眼で自分を眺めて、
どのような状態が心地良いのか。
さらには常に心地良い状態から、
幸福感が生まれることもあります。
おしゃれとは結局、幸福の追求なのです。


←前回記事へ 2004年6月30日(水) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ