服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第991回
スェーターを100%活用しよう

「とっくり首」という言葉を
聞いたことがありますか。
むかしタートル・ネックのことを日本では
その名で呼んだものです。
酒に燗をつける時の
徳利に形が似ているからでしょう。
よく「とっくりのスェーター」などと言ったものです。
亀の首のようにも見えるところから、
タートル・ネック。
これは主としてアメリカで多く使われます。
一方、イギリスではたいていの場合、
“ポロ・ネック”polo neck と呼ぶのは、
以前お話したことがあると思います

身体で温められた空気は
上へ上へと逃げてゆきます。
しっかりと帽子を被ると
かなり保温性が高められるのもそのためです。
そしてもうひとつの大きな逃げ口が、
首もとなのです。
温かい空気の逃げ場である頭と首もとを
充分にふさぐことで、
効果的な防寒対策がとれます。
そのためにスカーフがあり、
マフラーがあるのです。

そしてもうひとつ上手に活用したいのが、
タートル・ネックであります。
防寒のためには空気を逃さないのが大切ですから、
首によりフィットさせることです。
また首の高さは高いほど良いというわけです。
ニットの編目は細かいほど良いのは
言うまでもありません。

さて、スェーターですが、
これは比較的薄手で、
身体によくなじむシルエットが良いでしょう。
保温性も高く、さらに重ね着が愉しめるからです。
たとえば黒の、薄手の、カシミアかなにかの
タートルネック・スェーターに、
赤のピンウェール・コーデュロイの
スポーツ・シャツを重ねる。
つまるスェーターとシャツとで
はっきりとコントラストをつけるよう、
おすすめします。
そして原則としてスェーターのほうに
よりダークな色調を選んで下さい。
シャツはコーデュロイと限らず、
しっかり厚手のものなら何でも結構。
スェードやレザーのシャツがあれば、理想的でしょう。
スェーター・オン・シャツ。
これなら室内でもし暖かい時には、
上のシャツだけ脱ぐことも可能でしょう。
まさにタートル・ネックは
スーパー・スェーターと言えるものです。


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