第296回
治安は悪いことを前提に行動しよう
日本と比べると、
中国は依然として遥かに治安が悪い国です。
日常生活をしている分には、
危ない目にあうことは少ないので
ついつい忘れてしまいがちですが、
人災も忘れて無防備な頃にやってきます。
いつも頭のどこかに
「中国には、この国の治安の常識がある」
ということを置いておく必要があるでしょう。
盗難や強盗の発生件数は日本の比ではなく、
長期生活者や中国人で、一度も盗難の被害に
あわない方がずっと珍しい程なのです。
(第142回参照)
よく盗まれるモノの代名詞といえば
「自転車」が挙げられますが、
これは面白いほど本当によく盗まれます。
高級な新車ばかりでなく、ご丁寧にも
かなり古いモノでも盗まれるといいますから、
中国では盗まれることを想定して
自転車のオーナーにならねばなりません。
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チェーンで繋がれたゴミ回収自転車 |
一般の人々にとっては、
「こんなモノを盗んでどうするのだろう」
というモノまで盗まれますので、
泥棒たちの感覚としては、
「とりあえず盗んでみる、売れたらラッキー」
といったところなのでしょう。
また、様々なモノの盗難だけでなく、
普通に日常生活を過ごしている分には、
目にすることは殆どありませんが、
誘拐や人身売買も多くあるといいます。
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行方不明の子供を捜すビラ |
身代金目的の誘拐から、
人身売買目的の誘拐まで、
様々な誘拐があるようです。
こうした危険な目にあわない為にも、
中国で生活をする上では、常日頃の「危機意識」を
少し高めに設定しておく必要があるでしょうね。
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