礼儀正しい人が出世します-西出 博子

西出博子さんが伝える一目置かれるマナー術

第39回
お互いさまのマナー その4

前号のつづき

そのおじさんは、見るからに少し恐そうな気配。。。
しかし、『母は強し』で、再度、その新聞紙をはらいました。

すると、おじさんがとうとう
「うるせぇんだよ!」と大声で怒鳴ったのでした。
お母さんは黙って、おじさんを睨み返しました。
その直後、運良く最終駅となり、
トラブル寸前でこの続きはなく終わったのですが。。。

このように、公共の場において、
赤ちゃんが泣くのは仕方のないことで、
それを周囲が温かく見守って差し上げる心の余裕、
思いやりのマナーも大切でしょう。

一方、物事の分別のつく年齢になったお子さんには、
きちんと公共でのマナーを徹底させることは、
私たち大人の役目だとも思います。

新幹線の中で、騒いでいる子どもと
静かに座っている子どもの差は、一概にはいえませんが、
保護者の方々の教育にもよるところがある気がいたします。
これは、大学生も同様です。

35回でお話をした大学もあれば、
学生がマナーあふれる素晴らしい対応の大学もあります。
私はさまざまな大学にて講演などをさせていただいておりますが、
特に学生のマナー力が高いのがW大です。
W大と他大学の差を考えたところ、
もともとの学生の皆さんの質の高さもあると思いますが、
何と言っても、職員の皆さんが、
学生に対して愛ある厳しさをもって、接しているか否かで、
学生のマナー力にも差が生じているようです。

少子化の近年。
大学も『学生=お客様』という考え方で、
学生に対して、
行儀や躾などの指導をしにくい環境になっているご様子。
人としてのマナーを知らずして企業に入社してくる新人たち。

だからこそ、今後の新入社員のマナー教育は、『形』ではなく、
人間力を養う心のマナー研修を行うことが、
企業として必須項目だと思う今日この頃です。。


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