「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第409回
行列に納得の中華そば

昨年10月23日の当コラム(342回参照)で
紹介したのがJ.Cの気に入りのラーメン店リスト。
22軒の店を並べてみたが、その後ヒマを見つけては
あせらずに1軒ずつ、じっくりと再訪している。
中にはすでに閉業、あるいは休業中の店が見受けられた。
ここであらためて整理をしてみたい。

蓬莱軒(阿佐ヶ谷)    匠屋(新小岩)錦糸町に移転
はるばるてい(経堂)    丸富(広尾)
勝丸本店(目黒)     幸貴(浅草橋)
柳麺ちゃぶ屋(音羽)   多賀野(荏原中延)
たんたん亭(浜田山)   一二三(吉祥寺)
来々軒(洲崎)休業中  満来(豪徳寺)
イレブンフーズ(新馬場) 恵比寿ラーメン(浅草)
勝味(旗の台)閉店    丸長(目白)
山形家(神田)      大盛軒(江古田)閉店
共楽(銀座)        えるびす(池袋)
佐々舟(人形町)     砺波(千駄木)

緑字は再訪を終えて、このコラムでも紹介済みの店。
赤字は今後順次、訪れてゆくべき店。
青字がすでに閉店した店と、現在休業中の店。
繁盛していた店の閉店と休業に驚いている。
それぞれに理由があるのだろうが
食べもの商売における栄枯盛衰の激しさを
目の当たりにする思いだ。

「あのラーメン店は今!」の再訪シリーズ第5弾として
東急池上線・荏原中延の「多賀野」※1を訪れた。
午前11時半の開店時間にはすでに一巡目が入店済み。
店先には順番を待つ行列が7〜8名という状態だった。

待つこと20分ほどでカウンターに案内される。
注文したのは中華そば+温鮮玉子で750円也。
中細ややちぢれの麺は粉々感を伴うコシがあり、
醤油であるはずのスープは見たところ、
塩と醤油の中間といった薄い色合いながら
旨みじゅうぶんのあっさり味。
具材はバラ肉ともも肉のチャーシューが1枚ずつに
たっぷりのシナチク、大きめの焼き海苔の3点。
異なるチャーシューのダブルキャストがうれしい。

「小池さん秘伝の温鮮玉子」と
銘打たれた自慢の玉子はたったの100円。
温度のみならず、鮮度へのこだわりを
うかがわせるネーミングながら食べてみると、
別段、際立った特徴があるでもなく、ごくごく普通。
やはりこういった玉子アイテムは
和朝食のときにこそ、本領を発揮するものだ。

卓上にはギャバンの黒胡椒、胡麻油ヒタヒタの唐辛子、
そして、酢・おろしニンニク・爪楊枝が
キチンと並べられている。
余計なものは使わずに、軽く胡椒を振るだけで
とても美味しい中華そばであった。
これなら行列にも納得だ。

荏原中延から旗の台は目と鼻の先。
ハシゴのために向かった「勝味」はすでに閉業していた。
同じ場所に「らーめんOne万」が暖簾を掲げている。
期待もせずに正油らーめんを注文した。
中太の平打ち麺がツルツルと、これはこれでよいが、
さすがにスープは「多賀野」と比べるべくもない。
目黒「勝丸」の流れを汲む「勝味」のラーメンが
食べられなくなるのはちょっぴり寂しい。


【本日の店舗紹介】
1「多賀野」http://www.geocities.jp/taganoya/

 
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2008年1月25日(金)

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