「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第554回
東京でもっともレトロな商店街

先週お送りした当コラムの
「アナタはプラッシーを覚えていますか?」
(546回参照)でもふれた
ジョイフル三ノ輪なる商店街を再び訪れる。

このコラムにもときどき登場する
金ピカ先生から連絡が入り、
その場所へ連れて行けというご達し。
ついでに中華料理の「香巷菜 松楽」で
昼めしを食おうとも。
望むところと、11時半に現地集合の約束。

浅草橋から都営バスに乗り、
浅草・山谷を経由して終点の南千住へ。
そこからは徒歩で常磐線の線路沿いに
三ノ輪橋方面に向かう。

日光街道にぶつかる手前左手に
「永楽堂」なる古いパン屋を発見。
外からのぞき見ると
ショウケースに珍しいシベリアが並んでいる。
ご存知ない方がいると思うが
シベリアというのはカステラの間に餡をはさみ、
三角サンド状に切ったもので、名前の由来には諸説ある。
貼り紙に餡入り甘食などというのもあった。
甘食は知っているが、餡入りは初めてだ。

11時半に「松楽」に到着して
金ピカ先生の笑顔に迎えられる。
摂取カロリーに制限のある彼はラーメン。
こちらも軽めに塩味スープの五目そば。
五目そばはタンメンの玉子とじといった風で
そのほかには少量の豚肉と
小海老が1尾だけ入った魅力に乏しいもの。
極細麺が悪くはないが、ノビやすいのは困る。
周りのテーブルを見回すと
ジャージャー麺をすすっている客が多い。

食後、二人で商店街をぶらりぶらり。
金ピカに餡入り甘食のハナシをすると
驚いたことに彼は知っていた。
出身地の杉並区界隈ではポピュラーなのだろうか。
J.C.の育った大森・深川あたりでは
どのパン屋にも甘食はあったが
餡入りは見たことも聞いたこともない。

レトロな商店街には個性的な店が何軒もある。
手作りの餃子店が2軒あり、
それぞれに<生>も<焼き>も売っていておいしそう。
店頭に野菜を並べている青果店の数がやけに多い。
商店街の中ほどに先刻見かけた
シベリアと餡入り甘食の「永楽堂」の支店もあった。
「パンのオオムラ」や「ポエシー」など、
この辺りのパン屋さんには
昭和30年代を突き抜けて20年代の雰囲気が漂う。
デニッシュやクロワッサンよりも
ハムカツパンや焼きそばパンが
断然、幅を利かせているのだ。

この日は夕刻から五輪サッカーの
日本VSナイジェリア戦がある。
TV観戦後は自宅で夕食を取ることになるので
商店街の惣菜店に立ち寄り、
鳥ハツやうなぎ肝の串焼き、
わかさぎの唐揚げなどを買い求めた。
おそらく日本の予選敗退後、
「篤姫」でも見ながら食べることになろう。
(案の定、そうなりました)

【本日の店舗紹介】
「香巷菜 松楽」
 東京都荒川区南千住1-19-2
 03-3807-5874

 
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2008年8月15日(金)

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