第582回
遊郭跡を再訪する
熱海をあとにして、湯河原へ。
温泉街には足を向ける時間がなく、
駅周辺を2時間ほどブラブラと歩いた。
この地は熱海以上に温泉がなければ
どうしようもない生粋の湯の町であった。
続いて小田原にやって来た。
昨年の大型連休以来だから16ヶ月ぶりになる。
以前、遊郭があった地域を再び散策する。
そして今回の主たる目的は
唐破風入母屋造りも堂々たる明治26年創業の
料理屋「だるま」を訪れること。
前回はタイミングが合わずに入店かなわず、
涙を飲んだ店であった(228回参照)。
夕方の5時前に到着すると
店内はガランと空いていたが
何とも言えぬ風格をたたえている。
この空間でビールが飲みたくなり、さっそくお願い。
お運びのオバさん、オネエさんは
みな感じのよい人たちで
人気店にありがちなぞんざいさなど、微塵もない。
たたずまいは立派でも
料金はさほどでもないと聞いている。
品書きの一部を紹介してみよう。
御定食 |
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梅定食(おさしみ・天ぷら・お吸物) |
1480円 |
天ぷら定食(先付・天ぷら・お吸物) |
1840円 |
おさしみ定食(先付・おさしみ・お吸物) |
1840円 |
お寿し |
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すし |
1050円 |
特 |
1800円 |
ちらし |
1160円 |
特 |
1890円 |
鉄火丼 |
1890円 |
特 |
2630円 |
一品料理 |
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天ぷら |
1000円 |
特 |
1200円 |
天丼 |
1050円 |
特 |
1300円 |
おさしみ |
1100円 |
特 |
1880円 |
酢の物 |
600円 |
板わさ |
680円 |
お刺身 |
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鯵たたき |
950円 |
いさき
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1160円 |
金目鯛 |
1260円 |
かさご
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1370円 |
最初のビールのアテに酢の物を頼むと、
鯵・海老・たこ・くらげの内容。
ほかは凡庸だったが、さすがに小田原のこと、
目の前の駿河湾から揚がる鯵は立派だ。
2本目のビールをゆっくり飲みながら
連れて来ていたゲラの校正にかかる。
ずいぶんとはかどったが、
そのうち目がトロンとしてきて、ついうたた寝を。
いや、お恥ずかしい。
並みの天丼を締めにいただくと
海老・きす・いか・しし唐がどんぶりに整列。
胡麻油の香る江戸風の天丼だ。
11時半の中華玉手箱に始まり、
中華そば風のラーメンと継いで
夕方にビール2本と酢の物に天丼。
なんだか胃が重くなったので
早めに東京に帰ろうっと・・・。
【本日の店舗紹介】
「だるま」
神奈川県小田原市本町2-1-30
0465-22-4128
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