「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第749回
神楽坂 一夜五軒の はしご酒(その1)

ひと月ほど前に、JR総武線・小岩駅周辺で
はしご酒を楽しんだ(第728〜730回参照)。
坂崎重盛翁の名著「東京煮込み横丁評判記」を
携えての徘徊であった。
それから間もなくご本人と
神保町の「やまじょう」でバッタリ出くわし、
女将のM子サンを交えて3人、夜中まで騒いだのだった。

それからまた数週間後、
夜のとばりの降りた神楽坂の街に
同じ顔ぶれを見ることができた。
いや、ここは見たくない方にもおつき合い願いたい。

神楽坂下で待ち合わせて
最初に向かったのはビアバー「Bitter」。
店内の雰囲気はアイリッシュパブだが
主としてベルギーのビールを飲ませる店だ。

翁と女将はヴァイスビールでスタート。
ヴァイスというのはドイツ語や、
たぶんフランドル語(北ベルギーの言語)で
「白(ホワイト)」のこと。
小麦を原料とする白濁したビールには独特の風味がある。
エールやスタウトのように重くはないが
代わりにほどよい酸味が大きな特徴となっている。

J.C.が晩酌の1杯目に飲むビールは
サラリとしたラガービールのほかにない。
それにもっとも近いキリンのハートランドの生にした。
そのあとでステラ・アルトワの小瓶。
これはベルギー国内で
売上げ一位のプレミアム・ラガービール。
それから彼らにならってヴァイスの生や、
店名にもなっているビターの生と継ぎ、
締めは桃のジュースをブレンドした
やはりベルギー産の瓶ビール。

この間、つまみはパルミジャーノとボケロネス。
ボケロネスはスペインバルで
おなじみのひしこいわしの酢漬け。
英国のパブで見掛けることのある
シェファードパイも追加した。
これはパイ生地の代わりにマッシュドポテトを使い、
ミートソースとともにオーヴンで焼き上げる料理。
まっ、粗食の国イギリスの庶民の味ですな。

翁の提案で2軒目ははす向かいの「酒蕎庵まろうど」。
店名通りの蕎麦居酒屋である。
ここを最後に訪れたのは1年以上前のこと。
高校の同窓生のO切クンと真夜中にやって来たが
すでに二人ともベロンベロン。
何をつまんで何を飲んだか
丸っきり覚えちゃいないのだった。

「まろうど」では、もずく酢・ポテトサラダ・
そば味噌&ふき味噌・新香盛合わせで
芋焼酎の黄麹を飲み、
再びビールに戻ってキリンラガーの中瓶。
翁と女将は肝心のそばを
たぐっていたようにも思うのだけれど、
はて、どうであったろう。
そろそろ酔いが回ってきていたものらしい。

ここでの滞在時間も1時間そこそこ。
お次はマイ・ホームグラウンド、
「かぐら坂新富寿司」である。

           =つづく=


【本日の店舗紹介】
「Bitter」
 東京都新宿区津久戸町1-14サンハイツ203
 03-5261-3087

「酒蕎庵まろうど」
 東京都新宿区津久戸町3-20イサミビル2F
 03-3269-1106

 
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2009年5月18日(月)

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