「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第769回
またサッカーで ごめんなさい(その2)

フランスはサン・エティエンヌに所属する
松井大輔について綴っている。
フルネームで記してみて
レッドソックスの松坂大輔と
一字違いだったことに、遅まきながら気が付いた。

ピッチの中に紛れ込んだエクストラ・ボールを
松井が外に蹴り出した、そのことであった。
観客を魅了するMFは
細やかな心遣いの持ち主でもあったのだ。

こういう気配りはサッカーに限ったことではなく、
人生においてもきわめて大事なことである。
たとえば、エレベーターを降りるときに
OPENボタンを押して女性に先をゆずれる男。
それに会釈で応えることのできる女性。
些細なことだが、J.C.はこんな人たちが好きだ。

それにしても松井をベンチに置きっぱなしの
サン・エティエンヌの監督さんよ、
あんたの目は節穴ですかい?
アラン・ペランというふざけた名前のフランス人だが
アラン・ドロンとジャック・ペランを二股掛けた、
その名前がまず気に食わん。
オマエなんか、ピッチの代わりに草原に寝転んで
メリー・ホプキンの歌でも聴いていればいいんだ!
(判らない方は「サン・エティエンヌの草原」をググッて)

何だか八つ当たり気味になってきたので
話題を本田圭佑に転じることにしよう。
同じ海外組でもこちらは出場機会に
もっとも恵まれている日本人選手。
何たってオランダ2部のMVPですものね。

22歳とまだ若いし、
将来のジャパンを背負って立つのは
おそらくこの男だろう。
何事にも臆さない性格も海外向き。
加えて類いまれなるボディバランスが大きな武器。
オランダに渡ってからというもの、
キック力だけでなく、キープ力がグンと増した。
彼の一番の特徴は手の使い方の上手さ。
サッカーの名選手はみな足技同様に
手技にも長けているのである(第662回参照)。
究極のプレイヤーがイングランドを
奈落の底に突き落としたゴッド・ハンドのマラドーナ。

いよいよ残すところは豪州戦のみとなった。
因縁の相手だけに観るほうにも力が入るが
そんな思いに水を差したのは海外組の離脱。
松井も本田もサヨウナラでは
消化試合とはいえガックシだ。
ドイツで苦杯を舐めさせられた天敵には
アジア杯でPK戦の末に勝ったけれども
借りを返したとはとても言いがたい。

松井も本田もいないとなれば、
拍子抜けの感が否めずながら
気の抜けたサイダーのような試合だけは願い下げだ。

 
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2009年6月15日(月)

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