「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第1101回
輪厚(ワッツ)から丸15年

今日はお彼岸、秋分の日。
“暑さ寒さも彼岸まで”とはよくいったもので
猛暑の夏もこれにて打ち止め。
 猛暑殺すに刃物は要らぬ
    秋の彼岸が来ればよい

なんですねェ。

ハナシは突如、北国の青い空へ飛ぶ。
それも1995年までさかのぼって――。
忘れもしない15年前の今日は北海道の札幌にいた。
サイゴン旅行(第1071回参照)から帰国した翌日、
東京でくつろぐ暇もあらばこそ、
あわただしく北海道にやって来た。
 ♪ は〜るばる〜来たぜ、サ〜ッポロ〜 ♪
ゴルフと麻雀に明け暮れた3泊4日の旅だった。

ニューヨーク時代の友人、
Y新聞のM本氏が帰国後、札幌支局に赴任しており、
彼を訪ねてニューヨークからゴルフ・麻雀仲間が3人、
雁首揃えて現れたというわけだ。
なぜこんな昔のことを書き綴っているのか?
発端は4日前の全日空オープン最終日にある。
ツアー通算6勝目を飾った池田勇太が涙に声を詰まらせ、
なかなかインタビューに応えられない。
曰く、札幌GCの輪厚コースには特別な思い入れがあり、
それを制して感極まったという。

J.C.がクラブを置いてちょうど10年。
コースはもとより練習場にも行かない身ながら
暇さえあればTVのゴルフ中継だけは観ている。
池田勇太のインタビューのおかげで
はるか昔、輪厚でプレイしたことを思い出したのだ。
懐かしさに古い日記を引っ張り出したら
それが15年前の出来事と判明したわけ。

新千歳空港で落ち合った4人が向かったのは
夕張郡長沼町のマオイCC(現マオイゴルフリゾート)。
前半のワッカコースで58もたたいてしまい、
後半のペケレコースもふがいなく49で計107打。
初っ端からチョコレートの大判振る舞いである。

毎日1ラウンド、4日間で4ランドをこなした。
2日目は北海道GCのライオンコースで45・45の90。
3日目も同上で45・49の94。
最終日がくだんの札幌GC輪厚コースで48・49の97だった。
今年の全日空オープンを観ていて
ときたま記憶に残る輪厚の景観が現れたりもしたが
もうほとんどが忘却の彼方である。
ただ、そんなに難しいコースという印象が
なかったことだけは覚えている。
プロとはコース設定やピンの位置が大きく異なるのだろう。

滞在中は毎晩、夕食が済むと雀荘へ一目散。
それでも食事はきちんと取っており、
薄野の「佳代鮨」では新イクラ・新さんまに毛蟹、
「おお乃」では八角のねぎ味噌焼きを食べている。
あまり感心はしなかったけれど、
「ペケレット湖園」のジンギスカンもやっつけたし、
二条市場の「天勝」ではキンキやニシンを焼いてもらっている。
麻雀が終わると、女性のいるクラブにも顔を出し、
深夜にはサッポロラーメンまで平らげているのだから
朝から晩までよく遊んで、よく飲み食いしたものである。

その数年前、稚内に入ってレンタカーを借り、
オホーツク海沿いに紋別・網走・根室・釧路と南下したが
北海道の旅を満喫したのはまさにこのとき。
ところ変わってこれが札幌となると、
まぶたに浮かぶのはゴルフ場・雀荘・薄野の残像のみだ。
こんなことなら時計台の下で
どさん娘と恋の1つも育んでおくんだったな。

 
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2010年9月23日(木)

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