第1198回
「淘日本」と「ヤフーチャイナモール」

今月初めから
「日中間のネット販売相互乗り入れ」という
画期的なサービスが始まりました。
このサービスを始めたのは、
インターネット通販サイト日本第2位のヤフーと、
中国第1位の淘宝です。

ヤフーは「ヤフーチャイナモール」と名付けた新サイトで、
中国の淘宝網に出品された衣類や家具、書籍など
約5,000万点の商品を扱います。
日本の消費者が安心して購入できるよう、
出品できる販売業者を限定し、
中国の倉庫で検品した上で日本に出荷するのだそうです。

一方、淘宝は「淘日本(たおりーべん)」という新サイトで、
日本のヤフーショッピングに出品された家電製品など
約1,000万点の日本商品を中国の消費者向けに販売します。

ヤフーも淘宝もソフトバンクが出資している
兄弟会社であることから、
今回の相互乗り入れが実現したのですが、
ソフトバンクの孫正義社長は
「言語などの障壁を解消することで、
両国の中小企業にも(マーケット拡大の)
チャンスを提供できる」とコメントしています。

私は常々「中国マーケットは日本の生命線だ!」(第1151回)
と考えています。
今後、人口が減り、少子高齢化が進む日本で、
国民全員が豊かに幸せに暮らしていくためには、
国内のマーケットだけを見ていたらダメで、
海外からおカネを稼いでくる必要があります。

そういった意味で、購買力がどんどん増している
隣国・中国のマーケットは、今後日本にとって
無視のできない存在になると思われるのですが、
資金や人材が豊富な大企業が中国に進出するならまだしも、
日本企業のほとんどを占める中小企業がマーケットを求めて
中国進出をするのは非常に難しいことです。

そこで私は
「中国ネット販売は
日本人を救う救世主となるのか?」(第1153回)

と考えて、実際に淘宝網で
アクセサリーのお店を作ってみるなど、
試行錯誤を繰り返しています。

そんな中、今回、孫正義社長が日本の中小企業に
言葉の壁を乗り越えて自社製品を中国マーケットで
売るためのプラットフォームを提供されたことは、
日本の将来にとって非常に大きな
プラスになるのではないかと思います。

国や世間は一民間企業が自社の利益追求のために
行っている事業としかみなさないかもしれません。
しかし、「淘日本」での販売額が拡大して
日本の中小企業が活気を取り戻し、
経済発展に寄与するようなレベルになれば、
孫正義社長が「日本を救う救世主」
と呼ばれる日が来るのも遠くはないのではないか、
と私は思います。


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2010年6月14日(月)

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