中国古陶磁器 そのロマンを求めて-天青庵

単なる美術品ではございません

第76回
小休止

今回の小休止も中国株の事について書きます。
あくまでも、素人投資家の話なので軽く聞き流して下さい。

前回の小休止において
私は「中国で将来のホンダや
ソニーになり得るような企業を探す事を諦める」と言いました。

一つは時代が違うという事がありますが、
それ以上に香港上場の中国関連企業の中で
それを見つけられる確率の低さを実感しているからです。

私は、中国株に長期間投資してきましたが、
一昨年までは基本的に
すでに大きなシェアを獲得しているような企業にしか
投資してきませんでした。

しかし、時価総額において
すでに世界で何本の指に入るまでになった大型中国企業が
ここから更に何倍も成長できるとは思えず、
時価総額がまだ小さく且つ成長できる余地のある業種を選び
いくつかの企業の株を買い出しました。

やはり、そういう企業に長期的に投資するのが、
一般投資家が成功し得る正しい道だと思うからです。
その基本的な考えには変化はありません。
しかし、現在の香港市場上場中国関連企業の中で
それに挑戦する事を諦めたという事です。

勿論、時価総額の小さい成長企業が一年や二年で
そう簡単に
大きな花を咲かすような成長を成し遂げるとは思いません。
しかし、私が日に日に強く感じるようになったのは、
特に本社を香港に持ち香港市場に上場し、
中国で企業活動を行っている企業の中に
本気で企業を大きく伸ばしていきたいという信念を持った企業が
どれ程存在するかと言う疑問です。

勿論、ないとは言いません。
沢山あるでしょう。
しかし、自分の調査能力の問題において、
それを見事に当てる確率は非常に低いと思わざるを得ません。

例えば、今まで私が香港市場の中国株と付き合ってきた期間
(約7年間)だけを見ても、
新興企業に門戸を開けたGEM市場から、
順調に成長を重ね、
業績も株価も大きく成長した企業は
本当に数える程しか出現していないのです。

逆に、この最高の成長期間に
株価を下げ続けたような企業の方は沢山あります。
これには、やはり
香港市場独自の理由が存在すると確信するに至った訳です。

その理由として私が思うのは、
一つは上場する企業の経営者の意識の問題。

また中国では独自の特別な技術・商品を求めていくような企業よりも
手っ取り早く既存の商売を真似したり、
そのまま買収して始めるような企業が多いので、
すぐに競争に巻き込まれ
増益が続かなくなる事も原因の一つでしょう。

そしてもう一つ、真に成長できるような
中国の新興企業が香港市場上場を目指す割合です。
「会社を本気で大きく伸ばしていきたい」
そのような思いの強い経営者に限って、
企業発展の初期段階での上場を目指していない場合が多いと
私は感じるのです。

また、真にやる気と自信のある経営者は香港市場よりも
米国市場始め他先進国市場に上場する流れも出来つつあります。

次回の小休止においても引き続き
この問題を考えていきたいと思います。

 
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2008年4月4日(金)

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