中国古陶磁器 そのロマンを求めて-天青庵

単なる美術品ではございません

第134回
中国株学科 夏季テスト 解答

<先週の月曜日に行ったテストの解答です>

問1
 いよいよ、北京五輪が開催されましたが、
五輪後の中国株の中で特に有望なセクターを3つあげ、
その理由を述べなさい。

インフラ投資に必要な材料セクター
[理由] 景気対策として大規模なインフラ投資(地震対策も兼ねる)が
行われると予測されるから(特にセメントや鉄鋼)


通信設備周辺セクター
[理由] 通信業界の再編と中国独自の3G方式の導入で、
長期間に渡る設備投資受注が見込まれるから

銀行
[理由] 融資規制が緩和され、総取引量が増えるから


問2 五輪後しばらく手を出さない方が賢明なセクターを2つあげ、
その理由を述べなさい。

不動産関連 / スポーツ関連セクター / 広告関連セクター
[理由]一時的に人気がなくなるから


問3 内需拡大と人民元高の追い風を
モロに受ける銘柄を3つあげなさい。

ヘンダリー / ヘンタイ / 香港中旅


問4  目先の株価の推移は関係なく、
10年先に大きく伸びると思われるセクターを3つ予想しなさい。

防火防災セクター / バイオ(食品)セクター / 中古車関連セクター


問5  下記の文章はある人気銘柄の株価の推移と
企業を取り巻く状況について推測したものです。
[ ]の部分に入る言葉を下の囲みの中から選びなさい!!
選び抜きなさい!!

○○○○○―は、06年秋に香港の休眠上場会社を買収する形で
香港証券取引所にいわゆる[ 裏口上場 ]をした。
上場後は、香港市場初の[ TVショッピング ]会社という事もあり
投資家の人気を集め、株価は高騰していった。

そして、更にその動きに輪をかけたのが
大手証券会社である[ メリルリンチ ]がこの企業をカバーし、
07年の業績見通しを発表、
それが投資家の予想を大幅に超えるものだったので
更に株価は高騰し、一時1.3HKDに達した。

しかし、この07年度業績予想には大きな[ 落とし穴 ]があった。
[ メリルリンチ ]が、07年度収益の柱とした
[ 携帯電話 ]販売に大きな狂いが生じたのだ。

[ メリルリンチ ]は、○○○○○―経営陣が発表した、
[ 携帯電話 ]の予定販売台数、
粗利益などを全て鵜呑みにして収益予想を立てた。
しかし、現実はそんなに甘いものではなかったのだ。

07年の半ばに、
○○○○○―が販売する[ 携帯電話 ]
いやTV通販で販売される[ 携帯電話 ]の全てが
[ 黒色手機 ]、つまり質の良くない不認可製品ではないか
との疑いがもたれる事となった。

当局の捜査が入るかどうかという噂も広がり、
○○○○○―の株価は大きく下げる事となる。
他の商品の収益性があまり良くない○○○○○―にとって、
粗利益の高い[ 携帯電話 ]販売は正に収益の柱、
これが頓挫する事になれば
利益が大幅に減少する事は明白であった。

○○○○○―経営陣は摘発を受ける前に、
[ 黒色手機 ]の納入をストップし、
通常ルートから通常の商品を仕入れお茶を濁そうとした。
しかし、安い価格につられての注文数は依然多く、
その注文に供給が追いつかなくなった。
実際に注文に応じられなくなる案件も発生した。
そこで、大手証券会社各社は
「○○○○○―に供給不良問題発生」とのニュースを流す。

そこで株価は最高値から[ 半値 ]にまで下落していた。

○○○○○―経営陣は何とか
[ 携帯電話 ]を格安で仕入れられるルートを探したが、
それも難しく、やむなく自社で携帯電話部品会社などを買収し、
なんとか格安[携帯電話]を売れる体制を作ろうとした。

[ 携帯電話 ]の粗利益は当初の試算では[ 80% ]もあった。
1000元の商品なら、仕入れ値は[ 200 ]元だ。
1台売れば、800元も儲かるのである。
それがその通り実現していれば、
確かに[ メリルリンチ ]の収益予想も正しかった事になる。

もう一つの大きな問題は、
そのような会社の苦境が[ 一般弱小投資家 ]に知らされる前に、
会社経営陣や増資受け入れ先の証券会社等が
その内情を知った上で、
早急に且つ何とか上手く株を売り抜けようとした事だ。
本来なら安定株主であるはずの連中が
売り逃げに走ったことで株価が更に下落することとなる。

結局、その後も[ 携帯電話 ]に関しては
安価な仕入れルートを確保する事ができず、
正規品を当たり前の価格で売るしか残された方法がなくなった。
しかし、当然そんな正式な手法では格安販売を続ける事はできず
注文数は激減、また[ 黒色手機 ]を販売していた時のような
大きな粗利益をあげる事もできず、
さらに[ 広告宣伝 ]費などの経費も大幅に増加、
他の要因なども重なり○○○○○―の利益は急速に萎んでいった。
結局07年の業績は大幅増益どころか、
ふたを開けてみれば赤[ ]を計上するようになった。

その上に07年2月にはそんな状況の中、
増資までしたものだから、
○○○○○―の株価は[ 紙切れ又は樹海行き ]寸前、
極限まで下がっているのが現状である。

 
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2008年8月18日(月)

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