「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第124回
京都を気ままに 食べ歩く (その1)

小唄のお師匠にご馳走になった
京都は亀屋良永の銘菓・山づと(第116回参照)に
触発されたわけでもないが、京都を1年ぶりに訪れた。
寒い寒いと聞いていたのに
冷え込みはそれほどでもない。

ホテルには立ち寄らず
烏丸六角の洋食店「ぼんじゅーる」に直行。
この店を選んだきっかけは
グラフ社の編集担当者からいただいた
「そうだ!京都を食べに行こう」
(麻生玲央・黒川三有著)
において、京都で一番のハンバーグは
この店と推奨されていたから。

関西在住の友人と店の前で待ち合わせ、
12時ちょうどに入店すると
カウンター内の店主から
15分ほど待ってもらう旨の通達。
ちょいとトゲトゲしい物言いながら、ベツに異存はない。
奥のテーブル席ではすでに6名ほどの客が待機している。

ランチセットは
 A.ハンバーグステーキ B.煮込みハンバーグ
 C.ミンチカツレツ
から1品選び
 海老フライ・和牛コロッケ・もち豚ロールフライ・
 ミニビーフシチュー
などの小皿から1つ加えるシステム。これで900円。
プラス100円で、ライスをミニカレーライスか
野沢菜丼に替えることができる。
「シェフおすすめの組合わせ」とやらは
煮込みハンバーグと和牛コロッケであった。
注文したのは「シェフおすすめ」に
ハンバーグステーキと鯖のカレークリーム煮。
ライスもそれぞれカレーと野沢菜丼にしてもらう。

ハンバーグはどちらも柔らかくジューシーだが
味付けが甘ったるく、好みではない。
付け合せは色とりどりの野菜が揃って丁寧な盛り付け。
コロッケもやや甘めにして異常に柔らかい。
珍しさに惹かれた鯖はこれなら味噌煮のほうがいい。

カレーもスパイスが香るものの、またしても甘い。
野沢菜丼は盛られたきざみ海苔はともかく
生玉子を1個割り入れることはなかろうに。
どうしてもと言うなら、せめて黄身だけにしてほしい。
こちとら、玉子かけごはん(第14回参照)は
大の苦手なんですよ。

極めつきは添えられた吸い物。
具はわかめとキャベツだが、
つゆが恐ろしいくらいに甘々なのだ。
醤油の塩気もトンガッて
何かに似ていると思いをめぐらし、ひらめいた。
そう、東京で食べるおでんのつゆにそっくりなのだ。
「京都の人って、こういう吸い物飲んじゃうの!」
驚きとともに店をあとにした。

         =つづく=

 
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2006年12月21日(木)

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