「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第530回
激安ラーメン店も とうとう値上げ

神田錦町で学生とサラリーマンに愛され続ける
激安ラーメン店「ほん田」(342&343回参照)が
とうとう値上げに踏み切った。
今年に入ってから上げ足を速めた諸物価の高騰が
いよいよここまで波及してきたのだ。

たったの300円で大盛りは無料サービス。
ちゃんとチャーシューもシナチクも
わかめも海苔もどんぶりを飾っている。
11時の開店から先着180名はゆで玉子が無料。
17時から19時までの2時間は3個の餃子が無料。
なんでんかんでん、無料、無料、無料なのだ。
まさに食べもの商売の鑑(かがみ)ですな。

そのラーメンが350円になった。
実に16.7%の値上げだ。
パーセンテージで示すとけっこうな率だが
もともと安すぎたからなぁ。
450円だった半チャンラーメンは500円に。
これだと値上げ率は11.1%にすぎない。
やはり300円の大盛りラーメンは
店にとって重荷だったことがよく判る。
しかも昼どきなど、かなりの客が注文するから
売っても売っても儲からない商品だったのだろう。

どんぶりモノは一律30円の値上げ。
中華丼・エビチリ丼・肉丼・焼肉丼が
550円から580円となり、値上げ率は5.5%。
それでも580円のエビチリ丼というのは
破格で前代未聞ではなかろうか。

どんぶりモノの推奨品は中華丼。
豚肉はそんなに入っていないが
とにかく野菜類が多彩にして多量。
ビタミンと繊維質が豊富に含まれているから
独り暮らしの男性にはうってつけ。
これも大盛り無料だからなおさらだ。
ちょっと見は野菜炒めどんぶりの景色で
山盛りのライスを覆い隠すように
アタマがドバッとかかっている。

さて、350円に上がったラーメンだが
具は相変わらず、もも肉チャーシュー・
シナチク・わかめ・海苔のままだ。
薄切りのチャーシューが
大きくなったような気がする。
ドロンとにごった醤油スープは
以前より化学調味料が抑えられている。
というか、化調をほとんど感じさせないほどだ。
ツルツルの太麺の舌ざわりとのど越しも
値上げ前と変わるところがない。

「ほん田」のすぐそばについ先日、
苦言を呈した「龍水楼」(528回参照)がある。
焼きそばでヒドい目にあったのだったが
下記の御触れを紹介した。

汁そばのご提供は2007年8月末日を以って
終了いたしました

ここでふと思ったのだが
ひょっとすると汁そば中止の原因は
「ほん田」にあるのかもしれない。
近所で安くてうまいラーメンをバカスカ売られちゃ、
対抗することなど、出きゃしませんものね。


【本日の店舗紹介】
「ほんだ」
 東京都千代田区神田錦町1-14
 03-3292-5455

 
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2008年7月14日(月)

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