中国ビジネスのススメ-海外起業・中国北京事情・ビジネス-柳田洋

■今週の北京からの画像便りはこちら!■

第1546回
またお会いできる日まで。再見!

さて、約10年間にわたって
連載して参りました「中国ビジネスのススメ」も、
今回が最終回となります。

まずは、読者のみなさまに、厚く御礼を申し上げます。
今までご愛読を頂き、本当にありがとうございました。

私が中国で起業したのは2001年10月。
しかし、起業はしたものの全く仕事がなく、
開店休業状態で資金だけがものすごい勢いで減っていく
非常につらい時期が半年以上続きました。
その後、クロネコヤマトの海外引越代理店のお仕事を頂き、
何とか売上が立つようになってきたときに見つけたのが、
「ほぼ日刊イトイ新聞」から分家独立したばかりの
「ハイハイQさんQさんデス」で
邱先生が書かれた執筆者募集のコラムでした。

私はこれを見てすぐに応募し、サンプル原稿を送ったところ、
見事、邱先生のOKを頂き、
2002年11月から月、水、金の週3回の連載を開始しました。
邱先生からは「おもしろくなかったら、すぐに打ち切りますよ」
と言われていたのですが、幸い、打ち切られることもなく、
約10年間、週3回、一度も原稿を落とすことなく、
本日、無事ゴールを迎えることができました。

今は、長い長いマラソンを走り終えたときのような、
ものすごい達成感と、
10年間、生活の一部となっていたものがなくなる
喪失感がない交ぜになった複雑な心境です。

この10年間、週3回、1回1000字前後の中国関係コラムを書く、
というアウトプットを続けたおかげで、
私の中国経済、中国社会に対する理解は飛躍的に高まりました。
こうしたチャンスを与えて頂いた天国の邱先生には
感謝の言葉もありません。
先生、本当にありがとうございました。

連載の終了をお知らせしてから、
たくさんの読者のみなさまから連載継続のご要望を頂きました。
大変ありがたいことです。
「中国ビジネスのススメ」の連載は
ここで一旦終了させて頂きますが、
読者のみなさま、またはそのご友人のみなさまで、
中国ビジネスでお困り、お悩みの方がいらっしゃいましたら、
お気軽に私のメールアドレス:yanagita-h@21huaxin.comまで
ご相談を頂ければと思います。
私の知識と経験の範囲内でよろしければ、
無料でアドバイスをさせて頂きます。

今後私は、より良い日中関係、
より良い社会を作り上げることに少しでも貢献できるよう、
引き続き中国でビジネスを続けていく所存です。
読者のみなさまの中国ビジネスが成功されますことを
心よりお祈り申し上げております。

では、またお会いできる日まで。再見!







◆柳田さんからのお知らせ◆

求人募集中です。詳しくは下記のコラムをご覧ください。



2012年8月31日(金)更新
- このコラムは月・水・金発行です -

■柳田洋・北京からの画像便り No.513 ■




オフィスからの風景

写真上は10年前、2002年の
当社のオフィスからの風景、
そして下は2012年、
現在のオフィスからの風景です。

当社のオフィスがある幸福大厦の
裏手にある団地は、
壁の色は変わっているものの、
10年間、ほとんど変化していないことが
わかります。

また、他の建物も、
10年前とあまり変わっていないように
見えます。
当社のオフィスからの風景が
10年前と変わったとすれば、
それは写真には写っていませんが、
2008年の北京オリンピックのときに建てられた、
オリンピック会場の西側にある、
聖火をモチーフにしたビルぐらいのものです。

ものすごい勢いで変化を続ける中国ですが、
それは街の中心部のごく一部の話であり、
当社のオフィスから見えるような住宅地では、
人々が10年前と同じ団地に住み、
10年前と何ら変わらない生活を
営んでいるのです。

変わる中国と変わらない中国。

今後10年間、中国の庶民の生活は
更に豊かになっていくものと思われますが、
10年後の2022年になっても、
多分、この団地に住む人はここに住み続け、
今と同じような毎日を
送っているのではないかと思います。

撮影日:2012年8月9日(木)

撮影:柳田洋

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これ以前の記事はこちらからご覧ください

8月15日  第1539回 同業他社という落とし穴

8月17日  第1540回 従業員という落とし穴

8月20日  第1541回 したたかさが必要な対中関係
8月22日  第1542回 最初の一歩は「日中の相互理解」
8月24日  第1543回 日本人と中国人の常識は違う
8月27日  第1544回 中国の人たちにマネのできないことは何か?
8月29日  第1545回 日本人の特長と中国人の特長





■柳田 洋 (やなぎた・ひろし)
北京華通広運物流有限公司 総経理。1966年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、丸紅で石炭貿易に従事。1996年より5年半にわたり丸紅北京支店に駐在するも、起業の志捨て難く、2001年丸紅を退社、そのまま北京に留まり駐在員事務所代行サービス会社を設立。その後、引越業務、倉庫業務を開始し現在に至る。著書に「起業するなら中国へ行こう!」(PHP新書)。


 

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