第221回
プチ親日家養成プロジェクト
昨日ご紹介した五道口にある日本料理屋の一心にて、
中央戯劇学院 演技学科の友人と食事を楽しみました。
参加メンバーは、
中国人のSu-su(第213、214回)と
スウェーデン人のSophia(第199、200回)、
さらにSu-suの演技学科の学友であるYou-youとJung、
日本のW大学から北京に来ているTomoといった顔ぶれです。
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Jung, You-you and
Tomo |
中国で生活をしていると、
好むと好まざるとに関わらず、
日中間の負の歴史が重くのしかかってきます。
多くの中国人の頭の中には、
しっかりと日本に対するネガティブな印象が刷り込まれており、
現実的な日本観を持った中国人は、
実際に中長期に渡って日本で生活をしたことのある
ごく一部の中国人に限られてしまうでしょう。
また、多くの中国人は国外に気軽に行くことは叶わず、
自国内のバランスを欠いた情報によって、
外国への価値観・評価を形成してしまうのです。
ご存知の通り、
中国は13億人以上もの人々を擁する大国です。
北京で生活する日本人が1万人、
上海で生活する日本人が4万人強。
おそらく中国全土でも
まだ11万人強程度の日本人しか生活しておらず、
13億人の中国人に草の根のコミュニケーションで
立ち向かったのでは、明らかに非効率です。
そこで、多くの中国人に平均的にアプローチするのではなく、
社会において重要なポジションを占める、
或いは今後影響力を持っていくであろう層の中国人に対して、
ピンポイントでコミュニケーションを強化していくことが
日本に対する評価を改善することに
つながり易いと考えました。
今回、一緒に食事を楽しんでくれた中国人の友人たちは、
映画やテレビ、演劇やモデルといった
業界で活躍していく子達ですので、
彼らの言動が「親日」であることは、
多くの中国人に対してもプラスの影響を与えることでしょう。
また近い将来、
映画やドラマなどで日本を描く役割を担う際に、
「中国への愛を持つ日本人も多くいる」ということが頭にあれば、
滑稽なまでに「極悪非道な日本人」という演技は
回避されるかもしれません。
プチ親日家の養成は、
日本人側も楽しみながら行えるコミュニケーションですので、
中国に滞在する日本人には是非とも実践して欲しいものです。
※写真は「HiQに限って」の掲載許可を得ています。
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